ITコーディネータ システムアナリスト 西川雅樹のホームページ

【エピソード 1】
中小企業IT経営力大賞2009

(2009/02/15)

お役所の仕事で某地元企業さん訪問を終わって帰宅したら、以前お手伝いをした別の地元企業さんから電子メールが届いていました。

「『中小企業IT経営力大賞2009』で、審査委員会奨励賞を受賞しました!」

と書いてあります。

う~ん、そういえば2008年9月にかなり大変な思いでお手伝いをさせていただいた企業さんです。

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経済産業省では、中小企業さんがITを使って経営力を高めていく取り組みを応援するため、2007年度に、「中小企業IT経営力大賞」という表彰制度を創設しました。
(注:2007年度の結果発表・表彰は2008年2月に行われたので、その呼称は「中小企業IT経営力大賞2008」という表現になる)


 詳しくはこちら→ 中小企業IT経営力大賞 2008 HP
 (2010/03/31現在リンク切れ
一言でいうと、ITを非常に上手に使うことによって自社の顧客価値を大幅に高めるような取り組みをして、それが成果を出していたらその功績をたたえ、かつ他の企業の模範となってもらおう、というお話です。

経済産業省主催の企画で、日本商工会議所などの中小企業支援機関や情報サービス産業協会、中小企業診断協会などの関係機関が共催、協力をしています。

なかなかの総掛かり状態ですね。経済産業省がいかに中小企業の商売繁盛のためにITに期待をしているか良くわかります。

2007年度では全国から429件の応募があり、このなかから

 経済産業大臣賞:3件    各共催機関長賞:10件
 審査委員会奨励賞:5件   中小企業庁長官賞:3件

が表彰され、またこれら21件を含む138社が「IT経営実践認定企業」としてお褒めにあずかったのでした。
ちなみに中小企業IT経営力大賞2008では、東北の企業は「IT経営実践認定企業」には11社が選定されましたが、残念ながら各賞をゲットするには至りませんでした

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2008年度、「中小企業IT経営力大賞2009」の募集は8月に始まりました。

 詳しくはこちら→ 中小企業IT経営力大賞 2009 HP
 (2014/12現在リンク切れ

実はこの手の応募書類というのは記載する上で結構コツがあって、それに沿って書類を埋めていかないと、なかなか審査員のお眼鏡にかなうことはできません。

そこで、希望される企業さんには地元のITコーディネータが書類作成のお手伝いをする、という支援サービスが提供されるはこびとなります。 (注:ITコーディネータって?

たぶんたくさんの企業さんがITコーディネータの支援を希望され、いろんな経緯のなかで自分も9月末書類提出締め切りに向け、お手伝いをすることにしました。それがメールを下さった企業さんです。

実は、相当苦労したんです。時間はなかなか取れないし、自分なりに満足できる仕上がりにはなかなかならないし、めっぽう手間隙掛かる割に事務局からのお手当ては決して多くないし

こういう場合、書き方の助言を差し上げたりロジックがつながらない部分を指摘したり、お手伝いは厭いませんが、あくまでも企業さんご自身のためにやられていることなので、ゴーストライティングは引き受けない、あくまでも自分の言葉で書いてもらう、というのが自分のスタイルです。

なので、自分も大変でしたけど、きっと先方は(全然妥協しないヤツに手伝われて)さぞかし苦労されただろうと思います。

まあ最終的に、自分としては「IT経営実践認定企業」くらいには滑り込めるかな、という程度には仕上がったと思っていたんですが、忘れた頃にふたを開けてびっくり、全国応募総数276件(うち東北23件)のなかでトップ22件に勝ち残り、みごと「審査委員会奨励賞」をもぎ取ってしまわれたんです。

今回は申請書作りのところからお手伝いしたわけですが、ほんとは、IT化をはじめる前からお手伝いしておればもっと楽勝だったんですが(たぶん/笑)

ちなみに東北ではもう1社が優秀賞(情報処理推進機構理事長賞)というのを取って都合2社が受賞の栄誉に輝き、またIT経営実践認定企業としては全9社が選定されました。

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先の受賞報告メールでは、「外部から祝電までいただいた」ということだったので、こういう受賞ってのは思いのほかPR効果もあるようです。なにより、受賞で企業さんに自信がつき、(たぶん)一層の経営改善に弾みがついただろうと思います。

大変だったけど、自分にとっても、とても嬉しいご報告でした。

でもこの賞のほんとの意味は、受賞したからそれでおしまい、ではなくて、受賞することにより今まで以上に他の企業の模範として顧客価値を高める努力が求められる、ということだと思います。

受賞報告メールには、お祝いの言葉に「大賞か優秀賞(再来年くらいかな?)目指してますます頑張ってください」と書き添えて返信しました。

当該企業さんが数年後に益々パワーアップして中小企業IT経営力大賞にチャレンジしてくださること、そして他のたくさんの東北の企業さんがそれを模範にして、こぞってチャレンジしてくださることに期待したいと思います。

なにより、ほかならぬ自社の商売繁盛のため、そしてお客様へより良い価値提供を行うためなのですから。

(エピソード1 おわり)