嘉
岩手県盛岡市

盛岡の美味い物好きなボロフェチに人気の、正直なんとなく荒ら屋という単語を思い出さずにはいられない中華飯屋である。
店は奥に細長くてその大部分は厨房と奥の店主のスタンバイスペースで、来店客のスペースは店に入ってすぐの底辺３ｍ×高さ３ｍの正三角形だけ、よって席数は厨房に面したカウンター席３席と壁に向かったテーブル２席のみである。
料理もお品書きは１０アイテムのみ、ほかになにがしかの裏メニューがあるようだ。

定休日　　　不定休（水曜が多いらしい）
営業時間　１１：３０～１８：００
駐車場　　　ない

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2017/03訪問

盛岡はそこそこ頻繁に通過するものの町なかの渋滞が嫌いで町の西寄りに出没するだけだったのだが、当店の裏メニューのあんかけ焼きそばが美味いのだそうで、時間的に余裕があるので立ち寄ってみることにした。
開店直後に店前に立って、早くて美味けりゃいいのであるが正直遺構とか廃墟とかいう単語が頭をよぎるなか入店。
先客なし一番乗りで入店、奥から出てきたなかなかお年を召した店主にあんかけ焼きそばをお願いすると衝撃の回答、焼きそばは手間がかかって他のお客さんを待たせてしまうので、店が暇になる１４時～１５時にならないとやらない、だと。
５人しか入れないのに待ったところで知れてるのだがと思いつつ、試しに大袈裟に嘆き悲しんでみたものの店主の信念は固そうである。
まだまだ自分の演技力は精進の余地があるなぁとか考えていると、当店の豚ホルモン定食＠６５０は食べたことあるか、これも評判なのだとおっしゃるので、まぁゴネてどうなるもんでもなさそうだしそれをお願いすることにした。
カウンターに座って盛り付けを見ているうちに着膳、お値段にしては結構バリュー感のある定食である。
ご飯は炊き加減はまぁまぁでコンビニおにぎり２個弱、カツオ節たっぷりのお浸し、吸い物は青菜ととろろ昆布だが具が多くて冷め気味である。
豚ホルモンはこれがまぁぶっちゃけ美味い。
とろプルで薄味だけど輪郭はっきりしながらも澄んだ味で、モツ以外の具材はタマネギ５％ほどのほぼ純粋モツ煮そのもの、自分が食べたモツ煮の頂点に君臨する感のある逸品である。
ちなみに食後にはデミタスカップに入った普通くらいの濃さのコーヒーのサービスがある。
あんかけ焼きそばを食べられなかったのは残念で１４時過ぎだと言われると食べるチャンスはないかもしれないが、まぁ出来の良い豚ホルモンを食べられたのを不幸中の幸いとしよう。
ちなみに店主は味噌ラーメンもかなり自信のある口ぶりだったので、それも大いに気になるのである。

2017/04/15更新