高友旅館
東北(宮城県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
大崎 東鳴子温泉
≪2011年05月宿泊≫(1泊+1泊)
その日は夕方まで栗原(宮城県北部)で仕事する予定でしたが、数日前にふと「仙台に帰るより鳴子温泉のほうが近いぢゃないか」と思いつき、つい行く気満々になってしまったのです。よく考えればそのあといずれにしても仙台に帰らないといけないので回り道になるだけなんですが(笑)
おなじみの西多賀旅館は震災の被災者受け入れで満杯、前から気になっていた東鳴子の初音旅館も同様で、3度目の正直で部屋をネット予約できたのがこちら高友旅館でした。
昔から名湯「黒湯」と呼ばれているお風呂があり、日帰り入浴したことはあるものの泊りに関してはこちらもかねてから宿題のお宿でした。
(注)文字通り黒い湯になるには1~2日溜め湯して温泉成分を酸化させないといけないらしく、昨今かけ流しが世の主流なため笹濁りのお湯になっています。
お世話になったのは自炊棟(52年館)の103号室、素泊まり¥3637+奉仕料¥363+消費税¥200+入湯税¥70の1泊合計@4270です。
52年館は1フロア7~10室くらいの部屋数がある3階建てで普通にboroい建物です。1階で在室札がかかっている部屋は自分を含め5室、2階は1室、3階はゼロでした。
古くからの名湯といえど昨今の温泉不振はなかなか逆風なようで、本館側では「開かずの間」っぽい鍵のかかった古い客室がやたら多く見られ、夜間52年館3階は真っ暗、チェックアウト日の朝食場には4人分くらい食事が出ていただけでした。
103号室は6畳間、踏み込み0.5畳、床の間風スペース0.5畳、ふすまで仕切られたキッチン4畳からなる部屋で鍵がかかります。
室内設備は15インチワイドデジタルテレビ(6チャンネル映る)、和テーブル、セントラルヒータ、キッチンに洗面台、80リットルくらいの冷蔵庫、食器棚、流し、2口コンロがあります。
自炊道具は食器類はそこそこありますが鍋類は少なく、食器洗剤・スポンジはあります。
3合炊き(?)くらいの年季もののお釜が妙に存在感がありました。
アメニティーは一切ありませんけど、茶葉がたっぷりあるお茶セットはご用意いただいています。
コンセントはテレビ後ろに2口×1、ファンヒータ近くに2口×1、キッチンに2口×1と冷蔵庫横に2口×1でした。
部屋にあった寝具は、(マットレス×1+木綿敷き布団×1+木綿掛け布団×2)が2セットです。
お風呂はひょうたん風呂、黒湯、黒湯浴室内のプール風呂と52年館の1階にある家族風呂の4か所です。
プール風呂は冬季間だと給湯量が少なくて温度低下するため利用不可なようですが、季節も良い今回はヌル目で長湯できる自分好みでした。
ただ他はいずれもそれなりに高温でちょっと苦戦してしまい、熱さに少々湯疲れしました。
ひょうたん風呂などは「このたびの地震でお湯がヌル目になりました」と書いてありましたが、いったい元はどんなに熱かったんだろうか、という感じです。
(ひょうたん風呂)
(黒湯)
(プール風呂)
(家族風呂)
熱いヤツが多いことを別とすればいずれもいいお湯なんですが、正直お宿の対応の雰囲気がなんとなく少々湯に自信過剰ふうな印象を受けました。
古い湯治宿にしては意外だったのは、年季の入ったいい味の出ている帳場に似つかわしくないおねぇさんが座っていたことです。
聞けば今年学校を出たばっかりで宿に勤めはじめたばかりなのだとか。
機会があれば不釣合いともすごく新鮮ともいえる新旧の対比を鑑賞しに訪問してください。