静山荘
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
西和賀 巣郷温泉
≪2013年08月宿泊≫(1泊)
長らく憧れていた「油臭い湯」の巣郷温泉にようやくの訪問となり、自分が宿泊するには少々アッパークラスな宿ながら高額宿泊するつもりは全くないので、素泊まり@3500+消費税¥175+入湯税¥150の締めて¥3825でお世話になってみることにしました。
※当宿はホームページによれば日祝はわかりませんけど平日は素泊まりOKです。
チェックインは15時ですがやることもなくて着宿は14時過ぎ、こちらのお宿には国道に面して帳場がある客室棟とそれに平行してななめ奥にもう一棟あって、早着ながら快くご案内頂いた部屋は帳場横の階段を上がってすぐの国道に面した松の間でした。
どうも奥側の客室棟のほうがハイクラスふうで食事つき宿泊だとそちらに、素泊まりだと(若干国道の車の往来音がする)国道側の部屋になるのではないかと思えました。
外鍵つきの木扉をはいると50リットルくらいの冷蔵庫がある1畳ほどの踏み込みで、ふすまで隔てて客室は畳10畳、床の間があって室内廊下側には洗面と部屋トイレがある部屋です。
室内設備は和テーブル、お茶セット、教育含め6チャンネル(とBS)が移る20インチくらいの無料テレビ、テレビ下に金庫、エアコン、ファンヒータといった感じです。
アメニティは浴衣、バスタオル、フェイスタオル、歯ブラシ、ティッシュといったところで、お着き菓子(牛乳まんじゅう)があります。
ダブルガラスの窓には障子がはめられていて、ブラインドは付いているものの天井近くで紐が結んであって上げ下げできなくしてあって、少々朝日がまぶしくはあります。
窓の近くに物干しざおが設置されているあたり、ナニゲに長期宿泊を意識しているようです。
部屋トイレは温水洗浄温熱便座洋式で快適ですが、部屋洗面蛇口は少し蛇口を開いたつもりでも結構勢いよく水が出るので注意するほうがいいでしょう。
投宿時点ですでに、マットレス×1、木綿敷布団×1、羽毛掛け布団×1の寝具がセットされていました。掛け布団に襟元シーツが装着されているのは好感です。
押入れにはあとマットレス2枚、木綿敷布団4枚、羽毛掛け布団2枚が収納されていて、いったい何人部屋なのかよくわかりません。
コンセントは床の間に2口×1(テレビで1使用)、床の間と逆サイドの壁に2口×1、洗面に2口×1があります。踏み込みにも冷蔵庫用、衣装入れの下にもファンヒータ用があるとは思います。
風呂は奥側の客室棟、帳場からすると2階の左手奥、湯上り処を通り過ぎて男女別内風呂(露天風呂併設)があります。
宿の客室数自体さほど多くないのでややこじんまりした風呂ながら、巣郷らしい油臭のするお湯がかけ流しになっています。
油臭というか、ナフサ臭かトルエン臭っぽい感じではあり、給湯量はさほど多くはないものの湯船もそれほど大きくないので湯の鮮度はまずまずです。
浴室外には露天風呂もありますが、こちらは39~40℃の適温ながら湯がなまっているのか消毒を入れているのか、油臭に加えて塩素のような臭いがしたのでちょっと浸かっただけで撤退しました。温泉表示が見当たらなかったので塩素の有無は確認できませんでしたが、お宿の方にお聞きしたら内湯は加水、露天は源泉だとのことでした。
ともあれ巣郷の湯はなかなかパンチのあるお湯でしっかり温まり、お肌スベスベ系に感じられます。
脱衣所に扇風機とエアコンがあるのはなかなか好感が持てますね。
当宿には帳場階から浴室方面に行くのに階段が2系統あって新しいほうにはリフトも設置されているので、足の不自由なお客さんでも利用しやすくなっています。
自炊湯治宿ではないので、宿泊客用の炊事施設はありません。
風呂の奥に電子レンジも設置された炊事場がありますが、これはお宿の業務用だと思います。
お願いすれば少しは使わせてもらえるかもしれませんが、本格的な自炊煮炊きは難しいでしょう。
めっけもんだったのは帳場横階段上がってすぐのところに無線ブロードバンドルーターがあったことです。
宿の親父さんに聞いたパスワードは間違っていたけど、ちゃんと調べていただいて快適にインターネット接続できるようになりました。
ちなみに近辺でもっとも油臭が強いとウワサされていたお宿である蘭寿苑は当宿の道向かいにありますが、どうやら2013年6月に残念ながら休業してしまったようです。
自炊するのは難しそうだし近辺にはスーパーもなさそうなので素泊まりするのも限度がありますが、臭くて味わいのある、よく温まるいいお湯です。部屋もきれいで居心地もいいし無線LANも使えるし、この近辺で宿泊する必要に迫られた場合の選択肢としてはアリだと思いますね。