二洸旅館
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
会津若松 東山温泉
≪2013年09月宿泊≫(1泊)
ネットで見つけた安宿なのですがほぼ何の情報もない宿だったので、ここを開拓するのは自分をおいて他になし、と1泊2食@6000+消費税¥300+入湯税¥150の計¥6450で宿泊してみることにしました。
会津若松南部~東部(具体的には東山温泉、芦ノ牧温泉、湯野上温泉あたり)だとあまり安宿を見かけないので、この近辺の開拓は戦略的拠点確保の上でなかなか重要なのです。
おりしも3連休の2日目で会津若松の町中は結構観光客が多い中、あちこちウロついて宿に着いたのは15時半くらいでした。
温泉街を上がっていって意外と簡単に宿を見つけ、道を挟んだ斜め前にある駐車場にもすぐに気がついたので、スムーズにお宿に入りました。
外観は少々くたびれた宿ですが、中に入ってみると外観以上に古色蒼然としており、でもさほどボロではありません。
骨董品化しはじめた大昔の純和式温泉旅館といった雰囲気で、慣れるとなかなか古びたいい味が出ているようにも思えてきます。
3連休の中日でもあり温泉街には夕涼みの散歩をする観光客も散見されるものの、当宿では今日の宿泊はどうやら自分だけなようでした。あまりにシブ過ぎて情報の少ない安宿で、観光客が泊まる宿というよりは常連が中長期でビジネス滞在するような印象です。
入館してご案内頂いたのは玄関の階段を上がってすぐ、宿玄関のすぐ上にあってメイン通りに面している桔梗の間です。
ほかの部屋をチラ見しましたが、たぶんこの部屋が当宿では一番よい部屋に思えました。
0.5畳ほどの踏み込みが部屋に食い込んでいて踏み込み合わせて8畳、これに窓側2畳の濡れ縁(のような畳敷き)、床の間は奥行き50cmくらいで正味1畳くらいです。
窓は部屋幅全面で明るいもののどうも開放できなさそうで、しっかりしたカーテンが掛かっています。部屋入口の格子戸に一応鍵をかけることができます。
室内設備は和テーブル、6チャンネル映る16インチくらいの無料デジタルテレビ、鏡台、お茶セット、エアコンといったところです。
アメニティはティッシュ、タオル、歯ブラシ、浴衣、丹前、ちょっと珍しいのは蚊取り線香とチャッカマンでしょうか。
お着き菓子で、道向かいの松本屋羊羹屋さんの「少年白虎」があります。
東山温泉のお宿は、松本屋羊羹屋の羊羹類をお着き菓子として標準採用してるんでしょうか。
コンセントは床の間に2口×1があって、三又ソケットが刺さっています。
押入れのない部屋で、寝具はすでに木綿敷布団×2と夏布団が用意してあり、濡れ縁部にもう一式が置いてあります。
風呂は玄関入って目の前の、2階に上がる階段の横の下り階段の下に、半地下式の内湯があります。
階段を降りたところに「お湯が熱いので水でうめてください」との掲示があります。
脱衣所はいたって殺風景、男性浴室は結構きれいな意匠のタイル張りで浴槽は1m×3mほどのD字形です。
給湯量は浴槽サイズ見合いで多くはないものの、45℃くらいの熱いお湯で、無色透明無味無臭でした。当然加水しましたが、浴槽サイズがちいさのですぐに適温になります。
宿泊客が数組くらいまでなら大丈夫でしょうが、浴槽サイズが小さくて温泉宿としては若干厳しい気はします。シャワー・蛇口は1基、石鹸・シャンプーもあります。
開放されていた女性浴室の浴槽はやや小振りでした。
夕食は17時半頃以降、ということで17時半でお願いしました。
時間ちょうどに部屋にお持ちいただきましたが、結構宿泊料金にしては品数が多く豪華で充実した夕食です。建物設備等の償却はとっくに終わっていてその分食事が豪華なのでしょうね。
当日は昼に牛乳屋食堂のBセット(ラーメン+半ソースかつ丼)と満田屋の田楽セットとアイス牧場のべこの乳アイスを片付けて投宿したので、少々腹いっぱいでかろうじて美味しく完食しました。
朝食は7時頃以降、とのことで7時でお願いし、玄関右手帳場の奥の広間でいただきます。
まぁいかにも和風旅館の朝食ですが、広間に電子ジャーと電気コンロに載ったみそ汁鍋が置いてあって、飲み放題・食べ放題なのはなかなかな気前のよさです。ご飯の炊き具合はまずまずでした。
全般的に老朽化しているのは否めませんが内部の造作は結構ちゃんと造られており、ボロいのでなく伝統的骨董品に泊っていると認識すれば結構昔の和風旅館のいい味が感じられます。少し手を加えれば落ち着いたいいお宿に脱皮できそうな気もします。
こまめなオペレーションができると味のあるお宿だし料理も充実しているし、それなりに知る人ぞ知るのお宿になれそうです。