ITコーディネータ システムアナリスト 西川雅樹のホームページ


朝日屋旅館
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
猪苗代 中ノ沢温泉

≪2014年01月宿泊≫(1泊)

猪苗代の沼尻~中の沢の酸性硫黄泉には何回か入浴したことはあるものの、泊ったことはなくて前々から気になっていたのですが、ナニシロお値段高めなので長らく攻略をためらっていたのです。
福島の温泉宿って関東圏に近くて地域所得が高いぶん宿泊料金が高めなのですが、誰かが日本有数の温泉だとか言ったことがあるらしい沼尻~中の沢温泉はますます宿賃も高止まりしていて、衰退が激しいのにお宿自身のプライドが自分の首を絞めている状況にあります。

今回そこに斬り込む気になったのは、猪苗代町が近年やっている期間限定「ゆきいちチケットキャンペーン」のお陰です。
小学生以上の県外客が町内キャンペーン加盟宿に期間内に宿泊してエビデンスを観光協会等に持参したら¥3000分のクーポン券をいただけるという、ほぼアリエナイほど有難いお話で、是非ともその事実を検証しなければならないと義務感の塊になってしまったことによります。
※クーポンは期間限定配布で、詳細については猪苗代観光協会ホームページを参照または観光協会に問い合わせてください。

予約電話でチェックイン15時とお聞きしていたので、宿泊当日は計画通り14:40頃に中の沢温泉のメイン通りに面する玄関を入りました。無論ゆきいちチケットもゲットできることを確認済みの素泊まりでオール込み@4200です。

福島 朝日屋旅館
福島 朝日屋旅館 玄関

結構宿内は閑散としていて、帳場はもちろん帳場の奥の事務室にも人はいないので、さらにその奥のスタンバイルームに大きな声で「たのもー!」と案内を乞います。
福島 朝日屋旅館 ロビー
福島 朝日屋旅館 ロビー

結構広いロビーは飼い猫がうろちょろしていますので、嫌いな方は気にしないようにするか大人の分別で優しく追い払いましょう。
福島 朝日屋旅館 ロビー

宿は3階建て40室ほど、宿のすぐ脇に駐車場もあって結構な規模です。
福島 朝日屋旅館 館内案内掲示

館主のおとっつぁんにご案内頂いたのは帳場すぐのエレベータを2階に上がって少しいった215号室です。
福島 朝日屋旅館 215号室

厳冬期の平日だからか他に宿泊者はおらず、でも土日であれば近くにスキー場があるようなのでそこそこ混むようです。

素泊まりオール込み@4200にしてはなかなかなお部屋です。
福島 朝日屋旅館 215号室内

踏み込み約4畳内に洗面とユニットバストイレ(バスは沸かし真湯だとは思うが洋式温熱便座シャワートイレ)があって、客室部8畳+濡れ縁カーペット敷き約3畳(押し入れ含む)の広さです。
福島 朝日屋旅館 215号室内
福島 朝日屋旅館 215号室内

入室時点で木綿敷布団・羊毛敷布団・木綿掛け布団と毛布がすでにセットされていました。
福島 朝日屋旅館 215号室内

踏み込み洗面はBT付きだから当たり前っちゃ当たり前ですがちゃんと湯が出ます。
障子で仕切られたカーペット濡れ縁部にはシンプルなテーブルセットと自由に使える80リットルほどの冷蔵庫があり、アコーデオンカーテン内の押し入れ部には木綿敷布団・羊毛敷布団・木綿掛け布団が3セットありました。窓にはしっかりしたカーテンがかかっています。

客室内設備はファンヒータがなぜか2台、イマイチ操作方法がよくわからない地デジチュナーがついた25インチくらい・地デジ6チャンネル+BS/CS何チャンネルか映せる無料TV、貴重品金庫、和テーブル、お茶セットといった感じです。
福島 朝日屋旅館 215号室内
福島 朝日屋旅館 215号室内
福島 朝日屋旅館 215号室内
福島 朝日屋旅館 215号室内

部屋の壁に温度調節のボリュームがありましたが、経費削減のためかどうもセントラル温調は稼働していないようでした。

アメニティはティッシュ、歯ブラシ、大小タオル、浴衣に丹前、ユニットバスにシャンプー・ボディーソープがあって充実、お着き菓子「あいづ桜」もありました。
福島 朝日屋旅館 お着き菓子

コンセントは床の間に2口×1、濡れ縁との仕切りの部にも2口×1、踏み込み洗面に1口といったところで不便はありません。

基本的に自炊宿ではないので、宿泊客が利用可能な調理施設・加熱設備はなさそうでした。
1階中ほどに会議室兼食事処がありましたが、食事付き宿泊の食事条件についてはよくわかりません。
客室内に食事の出前のお品書きがあったので、近くに食事処はあるのだろうとは思いますがそちらも詳細不明です。
自分は今回夕食は、猪苗代のリオンドールで惣菜類を買いこんできたのですが、やたら美味かったのがご当地郷土料理の馬刺しです。辛子にんにく味噌がついていて、これが抜群にうまくて酒が否応なく進みました。
福島 朝日屋旅館 夕食用に調達した馬刺し

風呂は1階の突き当たりに男女別(内湯+露天)があります。
福島 朝日屋旅館 浴場
福島 朝日屋旅館 浴場
福島 朝日屋旅館 男性脱衣所

男性浴室は内湯4m×3mくらい、混合栓4(うち3にシャワー)、ボディーソープ、シャンプー、リンスありに加え、2.5m×1.5m弱のFRP製浴槽の露天浴槽があります。
福島 朝日屋旅館 男性内湯
福島 朝日屋旅館 男性露天風呂

ポリバスなのは若干情緒にかけるものの、内外ともさすがに源泉かけ流しです。
内湯は宿泊日夕方40~41℃の絶好温度で、窓側下部15cmほどが素通しになっていて浴室内は結構温度が低く、長風呂向きのコンディションでした。翌朝風呂に行ったらちょうど館主が朝風呂から出たところだったので、キモチ温めの湯温は館主の好みかもしれません。
露天は42℃前後、浴槽が情緒のないプラ製であること以外はこちらも非の打ちどころのない湯です。
湯は、硫黄泉と言われているものの硫黄臭はほんの微かで、わずかに硫黄が香る酸性泉というほうが納得できる印象でした。
当地の温泉関係者が持っている「日本一の温泉」のプライドに見合うほどかどうかはともかく、なるほどに良いお湯なのは間違いないでしょう。

当お宿、湯は良いし客室設備も充実でさほどボロでもないし、炊事施設がないのが少々弱いものの冷蔵庫はあるので素泊まり@4200はなかなか値打ちものだと思います。
ただ厳冬期の平日泊まりだと、どうも経費削減で館内空調が止まっており少々寒いという難があります。
就寝時には加湿器は使っていたものの、部屋窓がシングルガラスなので夜間室温が低下しきってひどい乾燥状態になってしまい、喉がゲロゲロになったのでやむを得ず掛け布団を頭からかぶって寝なおしました。
当宿に冬場に宿泊するなら、就寝時の喉の保護のため薄いマスクを持参するのがよいでしょう。

個人的には期待したほど硫黄臭がなかったのは残念ですが、酸性泉の浴感は十分に楽しめ設備もそこそこ良くて期待した以上のお宿ではありました。

で、肝心のゆきいちクーポンですが、お支払いの時に宿泊証明を請求したらモタモタしながらもちゃんといただけ、隣の中の沢旅館組合案内所で早速クーポンに交換できました。
福島 朝日屋旅館 ゆきいち券
福島 朝日屋旅館 ゆきいち券
ただし当宿の宿泊支払いにゆきいちクーポンを使えるかどうかはナニゲに疑問です。「額面金額より少ない現金しか戻ってこない」のだそうで、宿の方の若干否定的な意見も耳にしましたので。

ともあれ安くで楽しませて頂きました、メデタシメデタシ。

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