鶯宿石塚旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
雫石 鴬宿温泉
≪2014年05月宿泊≫(1泊)
※当お宿は正式には石塚旅館ですが、国見温泉石塚旅館との区別のため、当HPでは鶯宿石塚旅館と表記しています※
こちらのお宿、実は過去数回宿泊やら入浴を試みたものの都度想いを遂げることがかなわず、自分の重点リベンジ対象宿のひとつになっていました。
確か前回は2年ほど前の2月中旬くらいで、あまりに寒すぎるから宿泊受け入れできないと受け入れ拒絶され、もうこうなったら絶対いつかは宿泊してやるぞと固く心に決めてタイミングを狙っていたのです。
今回当初予定では土曜日夜1泊か日曜夜1泊だったのですが、宿泊予約電話で土曜日NG、日曜日も却下で、じゃ月曜は?としつこく聞いたらなんとなくイヤイヤやむを得ない雰囲気で宿泊許可が出たのです。あまりこちらの女将さんは宿泊客受け入れに熱心ではなさそうな印象はあります。
当宿は原則自炊宿泊のみの受け入れなようでなんと1泊@1600+入湯税¥75と激安ですが、事前にご相談すれば+¥2000くらいで食事提供していただけることもあるようです。
事前に1泊おいくらかお聞きしていなかったので、チェックアウトのときにご請求¥1675で、あまりの安さに耳を疑ってしまいました。
ちなみに当日は他のお客さんはさほどいらっしゃらないようで昼すぎならチェックインOKとのことで、ほぼ13時に玄関を入りました。
車は玄関目の前とか玄関わきとか宿の看板のところとか、周辺に7台くらいは停めることができます。
お世話になったのは玄関入って左に進んだ階段上がってすぐの拾號室、もはや第2水準漢字の世界ですが、1階2階とも意外と部屋数は少なくない印象で館内全体的に味のあるレトロなムードが炸裂・古色蒼然です。
廊下に面したふすまを開けると木床の踏み込み1畳、仕切り障子を入って6畳客室に床の間が1畳強です。
室内設備は和テーブル、お茶セット、6チャンネルの地デジチュナー接続の無料25インチくらいのアナログテレビ、造りつけの棚、石油ストーブです。
今時シブすぎる木枠のシングルガラスの窓には障子がはまっていて、窓の外目の前はかつてマニアに有名だったのに営業をやめて久しいうぐいす旅館です。
アメニティは一切なし、寝具は木綿敷布団×1+マットレス×1+木綿掛け布団×2+毛布×1が用意されています。押し入れはありません。
コンセントは床の間に2口×1です。
炊事場は無料コンロ×2、流しが2シンク、宿泊客が使えるらしき冷蔵庫×1ないし2、超旧式な電子レンジとガスオーブンらしき器具、電気炊飯器、調理器具類や鍋釜薬缶食器類、食器洗い洗剤・スポンジまでおおかた揃っていて、設備は古いものの自炊には不便はありません
廊下突き当たり浴室前の洗面所には洗濯機があって、たぶん長期滞在でも洗濯に困ることはないだろうと思います。
浴室は男女別内風呂だけで男性側は2m×2.5mのタイル張りのなかなかムーディーな浴槽がひとつ、湯温は日帰り客でこなれた時間帯で43~44℃なのですが湯質の関係かかなり皮膚にビリビリ感じるお湯です。朝イチに入ったら46℃はあろうかというほど熱い湯でしたが。
湯垢か綿埃みたいな湯の華が漂う、少し硫黄臭のする熱めの結構温まる湯で、シャワー・湯蛇口なし、石鹸/シャンプーなしです。
水道蛇口だけがあって加水出来なくはありませんが、温湯好きには少々ハードルの高い湯です。
夕方には結構日帰り入浴客が次々と入浴しています。
朝風呂から部屋に戻ったら、部屋前に沸かしたてのお湯ポットを置いて頂いていました。
自炊宿なんだから気を使わなくていいのにね。
あまり女将さんが宿泊受け入れに積極的でない(なんか体調が思わしくないと言われていました)し冬場は寒くて泊まるどころじゃないらしいし、なかなかチャンスがないお宿なのかもしれませんが、湯は熱目ながらなかなかいい塩梅で、なによりお宿自体のレトロ感がなんとも風情豊かな、結構侮れない湯治宿なのです。
朝湯があまりに熱かったのでお聞きしたら、当地の日帰り客(というか銭湯入浴客)は熱湯好きらしくて、熱め設定なのだそうです。とはいえ、夏場は女将さん自身も熱くて入れないのだそうです。
そんな命が縮まるような温度にしなくても良さそうなもので、もっと温ければ十分にリピートリスト入りするのにかなりためらってしまう湯宿なのです。