たつこ荘
東北(秋田県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
仙北 田沢湖高原温泉
≪2014年05月宿泊≫(1泊)
こちらのお宿、某民間企業の保養所なのですが一般も自炊で@3000で宿泊できるという情報をつかみ、以前宿泊を試みたもののたまたま社員研修で満室だったためリベンジの機会をうかがっていたのです。
お宿の事情で食事は供さない(リクエストがあれば弁当か何かを調達してはいただける)かわりに宿の厨房を自由に使えるという、まさに自炊派にぴったりのお宿です。
風呂は田沢湖温泉郷の共同泉ですが、立地しているのは田沢湖温泉郷から少し離れたいわゆる保養所団地になります。
田沢湖温泉郷の500mほど下に保養所団地への分岐があって、若干心細くなる道を500mくらい進んだら見えてくる、意外と大きな建物でびっくりする煉瓦色でヨーロッパ風の瀟洒な建物です。
秋田市役所が職員の保養施設として建てたものだそうで、秋田市民の血税がふんだんかつ潤沢に投入されたのかもしれません(汗)。
汗ばむ25℃くらいの下界から過ごしやすい田沢湖温泉郷についたのは15時過ぎでした。チェックインは16時とお聞きしていたので、周辺をウロウロして15時半くらいに玄関を入ります。
当日は他のお客さんはお一人だけで施設内は閑散としていて実にもったいないというか個人的に嬉しい訪問です。
当施設には特別室2部屋と普通和室5部屋があり、お世話になったのは2階のさつきの間でした。
外鍵がかかる木扉をはいると洗面と部屋トイレつきの3畳くらいの踏み込み、ふすまをへだてて8畳客室に窓際濡れ縁が2畳という、広々したきれいな部屋です。
室内設備は和テーブル、5チャンネル25インチくらいの無料液晶テレビ、貴重品金庫、鏡台で、濡れ縁に籐椅子とテーブル、45リットルくらいの自由に使える冷蔵庫があります。
窓にはしっかりしたカーテンが張ってあって、開くと遠く田沢湖が一望です。
実に景色に恵まれた部屋で、天気が良ければこれだけで実にぜいたくな気分になれます。
アメニティは浴衣、バスタオル、フェイスタオル、歯ブラシ、ティッシュで、セルフ敷きの寝具は木綿敷布団、羊毛敷布団、木綿掛け布団、毛布が4セット押し入れに収納されています。
コンセントは床の間に1口×1、部屋入り口ふすま脇に2口×1、洗面に1口×1、テレビ用と冷蔵庫用といったところです。
当宿は全館空調になっていて、通年快適に過ごせるし、これで1泊@3000は有難いですね。
炊事場はお宿の厨房を無料で自由に使わせていただけます。
業務用のコンロ×4口、流し×3口(温水蛇口もある)、厨房冷蔵庫もお願いすれば利用可能、鍋釜薬缶調理器具や食器多数あり、食器洗い洗剤/スポンジありと至れり尽くせりです。
廊下に無料電子レンジや湯沸かしポットもあるので、ナンチャッテ自炊宿泊でも不自由はありません。食堂には製氷機まであって、水割りだろうがオンザロックだろうが自由自在です。
さすがに洗濯機は見当たりませんでしたが、それがあればほとんどここで暮せてしまいます。
浴室は広めのとこじんまりしたのと2室あります。
今回利用させていただいたのは小浴場で、3.5m×2.5mくらいの変形浴槽にこの付近の共同泉が40℃前後で掛け流されています。硫黄量ははるかぜや黒湯くらいの濃さでやや薄目・上品な硫黄臭といった印象でした。
シャワー付き蛇口5~6基、シャンプー・ボディーソープもあって充実しています。
ちなみに大浴場6m×4mくらいの感じの浴槽でしたが、源泉供給量の制約があって給湯量だけでは両方の浴槽を保温しきれないようで、通常は小浴場だけを男女交代にして加温なしかけ流しにして供しているようでした。
必殺の小浴場~大浴場無限ループ入浴をやろうかとホンキで思いましたが、大浴槽の水温がかなり低かったのと、小浴槽がすでにいい塩梅でゆっくり入れるので今回は見合わせました。
次回こそは、というヤツです。
宿泊客が多い時は両浴室を使って加温するのだそうです。
なにしろ窓から田沢湖が一望で、これほど景色のよい展望風呂もそうそうないだろう、と思える絶景の展望風呂です。入浴時間はいちおう6時~23時でしたが、時間外に湯を落とすとか、そういうようなことでもなさそうでした。
ちなみに無線LANがあって開放していただけるのですが、自分のPCは暗号化方式に対応していないのか接続できませんでした。
チェックアウト日は、混んでいなかったこともありゆっくりでいいよ~と言っていただいたので昼前までのんびり風呂に入って寛ぎました。
これほど設備充実で新しくて湯が良くてなにより景色が良くて、@3000で自炊宿泊でき、しかも生ビール@300・チューハイ@200というあり得ないほど有難い施設を、知らぬこととはいえこれまで知らず訪問しなかったことが心から悔やまれました。
まちがいなくリピート先に登録です。