伏見荘
東北（福島県）格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
会津若松　東山温泉

≪２０１５年０１月宿泊≫（１泊）

会津若松市内で温泉かけ流しでお安い宿というとなかなか見当たらない中で、東山温泉には以前お世話になった二洸さんとこちら伏見荘さんがあります。
二洸さんにお邪魔してこちらに来ないのはやはり片手落ちなので、意を決してお世話になりに来ることにしました。
２食付きビジネス宿泊で本体￥６０００＋入湯税￥１５０+消費税￥４８０の￥６６３０で１泊です

むろんほんとは自炊とか素泊まりで自分の好きな物を好きなだけ、好きな時に食べるのが一番なのですが、こちらはどうも自炊や素泊まりにはさほど積極的でなさそうな印象だったのと、このお値段なら無理せず２食付にする方が合理的だと思ったのです。


まぁたいして混んでないだろう、という見込みもあってチェックイン時間１５時半の少し前に着いてしまいました、毎度のことですが。


宿の向かって左手の広場に車を押し込んで玄関を入ったのですが、スリッパはたくさん並んでいるもののどうも活気がありません。


少し様子をうかがっていたら今しがた入ってきた玄関を４～５人のおばちゃんたちがぞろぞろ入ってきます。
どうもお宿の従業員さんたちみたいで女将さんもそのなかの一人で、女性陣の出勤が１５時過ぎだからチェックインが１５時半なようです。


さっそくチェックインしてご案内頂いたのは帳場階（実は帳場階は２階で１階に風呂がある）からひとつ上がった３階のつばきの間です。


外鍵がかかる扉を開けて踏み込み１畳の奥は、やや細長い９畳敷きの客室とその先２畳弱のカーペット敷き濡れ縁です。


室内設備はコタツ、ファンヒータ、セントラルヒータ、エアコン、床の間に金庫と６チャンネル映る１９インチくらいの無料テレビと有料ビデオと冷蔵庫、お茶セットとポットといったところです。



冷蔵庫には宿の有料飲料が入ってますが私物も多少は入れられます。
窓はシングルガラスで薄目のカーテンがかかっていて、濡れ縁にはテーブルセットと洗面があって客室部とは障子で仕切られています。
部屋の外すぐ目の前が川です。


近頃安い宿では珍しくなってしまいましたが、こちらでは部屋に入った時に女将さんがお茶を入れてくださいました。

コンセントは床の間テレビ脇に三又ソケットが刺さって空き１口の１口コンセント×１、床の物向かいの壁の２口×１はファンヒータとコタツで使用です。
濡れ縁の１口×１は冷蔵庫に給電していて、全体的に三又ソケットとかＯＡタップとかないと電気の使用は少々不便でしょう。

アメニティはティッシュ、大小タオル、歯ブラシ、浴衣と応急裁縫セットもあります。お着き菓子に丸大豆煎餅がありました。


自炊宿じゃないので宿泊客用の炊事設備はありませんが、廊下の共用洗面所には食器洗い洗剤とスポンジがあります。
館内にはあちこちに洗濯機があり、どうも主要顧客層であるガテン系のビジネス泊まり客さん達が、長期滞在中に作業着を洗濯できるようにということらしく、結構稼働率が高そうでした。

浴室は帳場階から１フロア下がったところに男女別内湯があります。


男性浴室はシャワー付き混合栓×２＋湯と水の蛇口×３セットがあり、浴槽は台形で上辺１．５ｍ下辺２．５ｍ高さ４ｍ強、チェックイン日４０～４１℃の溶けてしまいそうな絶妙のかけ流し湯です（翌朝は４２℃くらいでした）
無色透明無味無臭、シャンプー・石鹸ありです。


ちなみに廊下の泉質表示を見ると、男性浴場と女性浴場で源泉も泉質も異なるようで、一方しか入れなかったことが微妙に残念だったりします。
どちらも自家源泉でないので利用料金負担が結構たいへんなのだそうですが、風呂は朝８時～８時半頃清掃で利用不可なようで、あとビジネス泊まり客が仕事を終えて戻ってくる１８時頃からは若干込むかも知れません。

夕食はデフォルトは１８時半から広間でということだったのですが、早く支度ができたからと１８時から頂けることになりました。
広間には驚いたことに３０人分近い膳が並んでいます。


ほとんどビジネス宿泊なようでどうもほぼ満室の繁盛ぶりです。

料理はお安いビジネス宿泊としてはまぁこんなもんか、気持ちショボい気もしないでもありませんが、地元の観光キャンペーンで当宿がお酒１本サービスするのを知っていたので、会津誉のお銚子１本をゲットしました。


ご飯は女将さんが広間の片隅に牢名主のように陣取って、お客さんの食事の進み具合に気を使いながら遅滞なくよそっていただけます。ご飯の炊き加減はまずまずでした。

夕食から戻ると寝具がセット済みでした。
マットレス×１、木綿敷布団×１、薄手の木綿掛け布団×１、羽毛掛け布団×１で、押入れにはあと２セットほど寝具がありますが、寝具は少々湿り加減でした。

朝食は７時～やはり広間で、少なからずシンプルな内容でしたがご飯の炊き加減はなかなかよかったです。


朝夕ともビジネス滞在や長期湯治滞在ならこのくらいの量が過不足なくて良いくらいの量ではあるものの、宿泊料金からすると少し寂しい印象は持ちました。

正直はっきりいって工事関係長期滞在客がメインのお宿です。
女将さんのキャラクターがしっかりしてでも味がある感じで宿と客をいい具合に仕切っていて、割り切るところは割り切ってるが決して殺伐としていなくて、アットホームさとカジュアルさのバランスが良い感じのお宿ではあります。
女将さんのキャラが働く男たちに慕われて繁盛している感じに見えるますが、観光や家族連れ宿泊あるいは湯治滞在とは少々イメージが違うかもしれません。

宿泊した時は夜間それなりに廊下にタバコのにおいがしてたので、多少そのつもりは必要かもしれないし、客筋の関係で若干ガサツな雰囲気もあります。
長期滞在のビジネス宿泊は４千円そこそこほどで契約しているという女将さんのお話だったけど食事は自分と同じ献立だったようなので、やはりお値段にしては料理がイマイチな印象は間違ってないようでした