ITコーディネータ システムアナリスト 西川雅樹のホームページ


滝の湯旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
花巻 台温泉

≪2017年02月宿泊≫(1泊)

花巻台温泉は2013年訪問以来ご無沙汰だったけど、根をつめた仕事のしすぎか眼精疲労警報状態で心身回復する必要に迫られたのと、少々このエリアの情報を強化してみようかな、という気持ちも加わって久しぶりでショート湯治訪問に踏み切りました。

当お宿、以前はもうちょっと上ランク価格だったような気がするのに意外とこなれたお値段でお泊まりができそうなので、チャレンジしてみました。
時期的に閑散期とはいえ、宿泊問い合わせしたところ土曜夜でもビジネス宿泊お値段変わらず2食付いて@6000(+消費税¥480+入湯税¥150)だそうで、一般的には土曜はビジネス宿泊受け入れしてなかったり祝休前日割増料金になるのが普通なので、ホントかどうか味見してみる値打ちはあるというわけで突入決行です。

娑婆で食事したり宿泊中のオヤツや水分を確保したり、チェックイン14時のところ台温泉についたのは14時10分ほど過ぎました。
岩手 滝の湯旅館

台温泉三差路を左に折れて少し進むと、吉野屋さん前右手に角度で言うと20度近くあるんじゃないかと思えるほど短い急坂があって、その突き当りで営業されているのが滝の湯旅館さん、馬力のない車だと不安になるのですが、実は台温泉三差路あたりに別に結構広い専用駐車場があったりします。

岩手 滝の湯旅館 第二駐車場

ちなみにアプローチの坂は、厳冬期でも温泉を流して凍結しないようにしているそうです。

宿のところまで上がると使われてなさそうな守衛所のようなところの前に駐車スペース2台分あるので、パイロンで封鎖されていない側に車を置きました。
岩手 滝の湯旅館 守衛所?

宿の建物の下をくぐり石階段を上がった右手にある玄関は、坂の下から見える建物とは全く別の木造のかなりいい雰囲気の旧館で、建物もなかなか大きくて、台温泉で由緒のある温泉宿なのかもしれない感じです。
岩手 滝の湯旅館 玄関
岩手 滝の湯旅館 玄関内
岩手 滝の湯旅館 玄関内
岩手 滝の湯旅館 玄関内

女将さんにご案内頂いたのは玄関の階段を上がって2階17番客室、外鍵ありで、踏み込み1畳、ふすまを開けると客室部6畳+床の間1畳、濡れ縁1.5畳のまずまず広さがあって居心地良さそうな部屋でした。
岩手 滝の湯旅館 2階廊下
岩手 滝の湯旅館 17番客室
岩手 滝の湯旅館 17番客室

室内設備は6チャンネル映る22インチくらいの無料テレビ、セントラルヒータ、和卓、お茶セット、濡れ縁にエアコンといったところです。
岩手 滝の湯旅館 17番客室内
岩手 滝の湯旅館 17番客室内

室内にはすでに木綿布団・羽毛布団・マットレス・化繊かけ布団が柏餅になっていて、寝具あと2セットが押し入れに入っていました。
岩手 滝の湯旅館 17番客室内

浴衣、丹前、タオル大小、歯ブラシ、ティッシュがあって、お安いビジネスプランとしては少しもったいない気もしながら結局使いませんでした。
結構びっくりだったのはフリーWiFiが使えたことで、安定して速度もまずまずでした。

コンセントは床の間テレビ脇に2口×1に三又ソケットが刺さってTVとファンヒータで2使用・2フリーです。

窓はシングルガラスでカーテンつきですが、セントラルヒータはあるし濡れ縁と畳敷きの間の障子を閉めれば保温に問題はありません。
岩手 滝の湯旅館 17番客室濡れ縁
岩手 滝の湯旅館 17番客室濡れ縁

濡れ縁から外を見ると坂を上がってきたちょうど真向かいの部屋であることがわかり、駐車場の真上のなかなか解放感がある眺めです。
岩手 滝の湯旅館 17番客室からの眺め

チェックインしたらなにはともあれ、という感じで風呂に入ります。
風呂は玄関から左奥、帳場を過ぎ厨房を迂回した先に男女別内湯があります。
岩手 滝の湯旅館 1階廊下
岩手 滝の湯旅館 湯殿
岩手 滝の湯旅館 浴室入り口

シャワー付き混合栓が3基、シャンプー・ボディーソープありという感じで、男性浴槽は3mほどの正方形、温いうたせ湯が毎分10~15リットル投入されているほかに水蛇口の下浴槽底近くに給湯穴があって、ここから無色透明無味無臭の独自自家源泉が投入されていました。
岩手 滝の湯旅館 男性脱衣所
岩手 滝の湯旅館 男性浴室内

湯温は夕方41℃くらい、翌朝は42℃くらいで、塩素あり循環かけ流しという表示だったけど塩素はほとんど感じられなくて良かったです。
2月は閑散期なんだそうでどうも当日の宿泊は自分だけ、しかも当宿は日帰り入浴を受け入れていないので、独自源泉の風呂は自分のためだけに夜通し湯をたたえているというなかなか贅沢な気分で、浴後お肌すべすべになる湯でした。

こちらもともとは自炊宿だったそうですが、自炊湯治の主要顧客がどんどん彼岸に旅立って市場縮小して、今では自炊受け入れはやっていないのだそうです。
厨房隣に自炊炊事場の名残もあるけどガスを閉めているのだそうで、素泊まり宿泊なら受け入れていて冷蔵庫、電子レンジは宿のを使わせていただけるとのことでした。
自分は窓の手すりに飲み物を置いて外気で飲み物を冷やしましたけど。
ビジネス泊税別@6000なので、よほどでなければ2食付きでお世話になるほうが合理的だと思いますけどね。

台温泉はもともと自炊湯治場だったものの今は自炊受け入れはほとんどやっていないそうで、この地の湯治文化が消えていくのは残念なことです。

夕食はお聞きしたら18:30くらいとのことでちょっと早めて18時でお願いしました。
朝夕とも厨房脇の2番客室で提供なのだそうで、準備できたらお声掛けいただくシステムです。

夕食前にもう一度入浴し、浴後は仕込んできた花巻の有名餃子をオヤツにしばしビールタイムです。
円盤餃子の真ん中が空いているのは、購入直後に我慢できずに5~6個つまんでしまったからです。
岩手 滝の湯旅館 風呂上がりのおやつ

18時ちょうどにお声掛けがあって、2番客室に降りたら宿泊料にしては予想外に充実度満点の夕食が広いテーブルに並んでいました。
岩手 滝の湯旅館 2番客室
岩手 滝の湯旅館 夕食会場
岩手 滝の湯旅館 夕食

刻んだ長いもが載ったモズク酢は、体質で食べられないからとお返ししたらモズク&刻みオクラに交換していただいて恐縮してしまいました。
以前台温泉に宿泊した経験ではおおむねどのお宿もご飯の炊き加減がイマイチで台温泉のコメはマズい、という意識がありましたが、こちらはちゃんとしたご飯でコンビニおにぎり3個分ほどでした。

朝食は7:30でお願いして、やはりシンプルな日本の宿の朝食という感じで、近頃朝食を抑え目にしている自分にはちょっとパンチがあり過ぎました。
岩手 滝の湯旅館 朝食会場
岩手 滝の湯旅館 朝食

お客さんの好みに合わせて品揃えを広げるわけにもいかないから酒類持ち込みはノープロブレム、持ち込み無料で一升くらいなら熱燗つけサービスOKという、とても寛容な女将さんです。

かつては木造建ての旧館が湯治客室だったけど、今は学生の合宿とか以外にはあまり使っていないらしく、個人的には旧客室に泊まりたかったなぁ、と思いました。

イナカの宿だとおもてなし感が乏しいことが少なくないのですが、こちらは洗練でも豪華でもないけど素朴ながら家庭的な心のこもった気の置けない接客という感じで好感が持てます。
正月以外はだいたい営業しててお値段一定だそうで、冬季暖房料の請求もなかったし、パンチのある湯質でないのは残念だけど、とても良い穴場的な湯宿でした。

やはり新規開拓は重要だと改めて思いましたね。

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