森山荘
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
雫石 国見温泉
≪2017年09月宿泊≫(1泊)
温泉三昧している余裕はないのですが秋も深まり、去りゆく今年の名残を惜しみにちゃんと訪問しておかねばという責務感に駆られたのです。
下界が20℃くらいの絶好の行楽シーズンに突入し、事前に予定していた本日の下界の雑用をつつがなくクリアして13℃くらいの宿に着いたのは14時、今回ももちろん自炊で一泊、宿泊料@3000+消費税¥240+入湯税¥150です。
こちらには長らくお世話になってますけど、大型観光バスが横付けしてるのを見たのは初めて、お隣石塚旅館も大型バスが横付けして国見はいったいどうなってしまったのかと思われました。
日帰り温泉入浴バスツアーなんだそうで、めんこいツアコンお嬢ちゃんが1時間ほどの日帰り入浴スケジュールを仕切ってるようでしたが、あっという間に娑婆に戻って行ったようでした。
ここで大型バスを切り返す運転手さんはさすがプロ、明石海峡で原子力空母をUターンさせるような凄腕ものです。
お世話になるのはいつもご指定の7号室、入室すると使わなかったけどすでにストーブが用意されてて、室内設備はちゃぶ台とお茶セットとお着き菓子(岩手さん)があるだけ、アメニティもない自炊湯治部屋です。
例によって敷布団2枚と毛布1枚と化繊掛け布団1枚が下ろしてあって、あと1組が押し入れにはいっています。
調理やトイレは部屋奥の扉を開けて7、8、10号室共用部の炊事場・トイレを使うのもいつものとおりで、加熱調理設備はグリル付き2口ガステーブルだけで電子レンジなし、鍋釜薬缶は3部屋でシェアするには少なめ、食器類は多くはないが3部屋分くらいは共用部に備え付けられています。
今回は10号室に泊まり客がいて、共用部を使うときにほんの少しだけ気を使いましたが基本ノープロブレムです。
ちなみに共用部に冷蔵庫はないのでいつもように娑婆のスーパーで保冷用の氷をたっぷり仕入れてきたのですが、本館の奥にある大き目の冷蔵庫が使えることが確認できたので、長期滞在だとそちらが重宝できます。
ツアーが来てるくらいだし風呂は混んでるだろうからと先に夕食の仕込みを終え、風呂に歩を進めたのは15時頃、にわかに空掻き曇り大粒の雨が降り雷が空を切り裂き始めた頃です。
考えてみればここしばらく、こちらの滞在で天気が良かった記憶がありません。
動物入浴コーナーでどこぞのワン君が入浴しているのを横目で見ながら、土砂降りの露天に向かいます。
ワン君すっかりくつろいでいるようにも見えるんですが、犬も温泉に入るとキモチ良くなるんでしょうか。
荒天のとき露天風呂に屋根があるのはありがたくて、天候が荒れてるからお客さんは来ないし雨にぬれずに濃い40℃の温湯を楽しめるし、猛烈に降ってるからブヨがいたとしても姿を潜めてるし、意外とよい塩梅なのです。
ちなみに露天は11:30~12:30と20:00~21:00は女性専用になります。
激降りのなか2時間ほど、独泉だったり2~3人入浴になったりしながら、久しぶりに緑色で焦げタイヤ臭の硫黄泉を味わいました。
国見の湯はやはり天下の名湯だと言いきって良いと思います
続いて入った内湯のほうは42℃くらいのこちらも適温で、30分ほど浸かりました。
今日は行楽シーズンとはいえ平日、たかをくくっていたのですがなんとなく5~6組くらい泊まり客があってなかには長期滞在もいるようだし、まぁ風呂が混むほどでもないけどほど良く繁盛しているようです。
夕食は宿に着いてすぐに仕込んだ野菜たっぷりの豚骨スープ鍋、ピリ辛ホルモン炒め、娑婆で仕入れた鯵の天婦羅などで、これを肴にしてナショナルブランドの缶飲料のあとに岩手の地酒も味わいました。
天気が良くないからドコモの携帯電波も宿のWiFiもほぼ停波状態で、フェイスブックもウェブも縁のない一夜でした。
朝はけっこう肌寒く体感的には10℃を切っていたでしょうか、早速ナマヌル露天に向かいます。
朝イチはやはり少し湯温が下がっていて38℃くらい、小一時間入ってようやくじんわり汗がにじむこれまた良い長風呂塩梅の湯です。
朝食後にも再度露天に入りなおし、ここしばらくこびりついていた心身の疲れをいやしたのでした。
なぜかなんとなく人気が出始めた感のある当宿ですが、それでも土日の昼間でもなければ混んでいるというほどでもないし、引き続きほどよい秘湯感の湯治場であってほしいものです。
今期は11/9(木)夜が最終宿泊受け入れで、11/1と2は源泉のメンテナンスで温泉は使えないのだとか、できれば今期中にもう一回あの湯につかりたいなぁと思いながら娑婆に戻ったのでした。