馬場温泉
東北(宮城県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
大崎 東鳴子温泉
≪2019年03月宿泊≫(1泊)
恒例ヤマ場の確定申告も乗り切って、右首後ろから肩にかけてこわばりも出はじめているし、慰労マイセルフというかちょっとささやかプチ湯治をすることにしたのです。
2日ほど前に宿泊予約で一泊¥4400くらいだとかで部屋を確保、気分がユルユルだったのでチェックインタイム聞きわすれたまま当日を迎えました。
ちなみに料金精算したら自炊宿泊料@4100+暖房料¥700+消費税¥328+入湯税¥70の締めて¥5190でした。
鳴子ファンならだれでも知ってるこちらのお湯、10年前くらいか日帰りで来たことはあるけど泊りは初めてです。
鳴子に詳しくてニシカワの習性に詳しい愛読者さんだったら今日まで来なかったのはご賢察、東鳴子は押しなべて湯が熱いので苦手なんです。
長年東鳴子開拓を避けていたのですが、2012年4月にお世話になったまるみや旅館さんが、あぁついにという感じで2018年秋に閉館され、少し前には鳴子の農民の家もつぶれたし、なんとか営業を続けている湯治宿もそのうち一軒また一軒と・・・・な気がして、泊まれるうちに泊まらなくちゃという切迫感が勝ち始めたのです。
まぁ当宿はまだダメージは少なそうではありますが。
のんびり家を出て食材仕込みを終え岩出山で昼食を取って、あまり早く着きすぎると印象が悪かろうと伊達の道の駅でちょっとヒマツブシしたりして、でもどうにも暇を持て余して宿についたのは13時半過ぎでした。
こういうときは早く着いてしまってと殊勝に申し出るのが勝ちだと経験的に悟っているので、宿に強行突入です。
14時のチェックインだけど案ずるより産むがやすしで笑顔で迎え入れていただき、鳴子はまだ性善説が残っているなと思ったのです。
ご案内いただいたのは梅の間、玄関入って客間区に直進した突き当りの部屋です。
当館はざっくりT字型建物で、Tの字の一番下から入館して、上の辺に客室が並んでいる感じで、比較的最近リノベーションしたのか外観の渋さの割には新しくて小奇麗です。
突き当りエリアに、たぶん泊り客が使えそうな洗濯機があります。
梅の間は外鍵付きの引き戸を開くと120リットルほどの2扉冷蔵庫がある板敷き踏み込み1畳、客室たたみで6畳、窓際板敷の濡れ縁が1.5畳+踏み込み脇に荷物沖スペース1畳な感じです。
西向きの部屋で、ちゃぶだい、ファンヒータ、食器棚、Eテレ含め6チャンネルとBSも映る20インチくらいの無料液晶テレビ、お茶セットがあります。
入室したときには椅子もあったけど、他室の高齢客に提供するのでしょう、使わせてくださいね~と撤去されてしまいました。
ファンヒータのほかに作り付けの温泉湯ヒータ(?)があって、さほど寒くなかったからファンヒータは使いませんでした。
窓の外にエアコン室外機が2基あって、エアコンつき客室もあるようです
アメニティはティッシュペーパーとお着き菓子の鳴子ゆべしです。
押入れには羊毛敷布団1枚、羽毛掛け布団2枚があってのちほどタオルケットが提供されました。
コンセントはテレビ脇に2口×1(TVで1使用)、濡れ縁反対側の食器棚脇にも2口×1、入り口近く壁にも2口×1で十分な数です。
窓はほぼ部屋幅いっぱいのダブルガラスで障子がはまっていて、しっかりしたブラインドも取り付けられています。
自分はブラインドを下ろし忘れたまま寝込みましたが、おろせば朝寝坊も昼寝もばっちりでしょう。
炊事は客室区玄関寄り、3段ほどの階段を上がった引き戸の向こうの自炊場でできます。
無料3口ガスコンロ2基、電子レンジ、食器、鍋鎌薬缶も炊飯器もそこそこあって、温水蛇口だし調理器具はやや数は少ないものの不自由はありません。
自炊場奥の引き戸を開けると泊り客の食事処につながってて、自炊場の階段をさらに上がると、ちょっといい塩梅に隔離された感のある読書スペースというか展望室みたいなコーナーがあります。
廊下にはそこここに小洒落た箪笥とか絵画とかがあしらわれていて、インテリア好きのヒトはツボにはまるかもしれません。
風呂は玄関から少し入った右手に内湯があります。
木の内装のなかなか清潔な落ち着く脱衣所の先に、馬場2号泉の浴槽が待っています。
浴槽は一辺3.5メートルの直角三角形、馬場2号泉が毎分10リットルほどかかけ流されていて、コーラないし烏龍茶な、スモーキーな臭いのヌメッとしたいい湯です。
夕方近くは近隣住民が日帰り湯に押し寄せるので少々鈍りますけど、今回はまぁまぁ新鮮で夕方で41℃ほど、朝で42℃ほどでした。
42℃狙いで湯温をコントロールしているようで、思ったほど熱湯でなくてホッとしました。
洗い場はシャワー付き混合栓3基でシャンプー、ボディーソープ、石鹸ありでした。
前庭というか駐車場に建っている有名な1号泉共同風呂は、1.5m×2mくらいのコンクリート浴槽だけがある30分の貸し切り風呂です。
入り口の札を入浴中/入っていいよに差し替えるルールになってます。
入浴体感温度は訪問時点で43~45℃の給湯10リットルほど、スモーク臭より油臭が強くて泡付もあり、長風呂はきついというか内風呂ともにすごく温もりの湯で湯上りは発汗爆発です。
女将さん曰く共同湯は今日あたりが一番いい塩梅なんだそうで、これから夏に向ってますます熱くなるそうです。
なるほどなるほどマニアにウケる凄い湯ですが、やはり自分には少々高温だし、入浴待ちの後客さんがいたりすると落ち着いて湯をめでる心境になれなかったりします。
宿泊日は、内湯、共同湯を各30分ほど味わい、いちど夕食の仕込みに出てのち夕食前に内湯に1時間ほど入りました。
共同湯は残念ながら貸し切られていることも少なくなくて、結局宿泊日は30分×1回しか入れませんでしたが。
翌日内風呂30分×2と共同湯15分+5分ほど入浴しましたが、10時頃になると共同湯は45℃超ほどになっていました。
風呂はどうも21時とか22時以降は入浴できなさそうな感じで、自分は夜は早々に酩酊してしまったので関係なかったですけど。
事前に自炊場の勝手が把握できなかったのと今回はやや手抜きを決め込んで、夕食は購入総菜メインになりましたが、まずまず栄養バランスよく十分な水分補給もできたように思います。
少し事前に懸念されたのは当宿がモロ国道沿いなことで、ちょっと車の通行騒音がうるさいかなぁという心配があったのですが、静かすぎると逆に眠れない自分としてはちょうどよかったというか、程よく湯疲れして水分補給したら瞬間寝落ちで朝までぐっすりでした。
共同湯は近所のヒトも入りに来ているみたいだし、入り口まで行って入浴中札を見ないと空いてるか使用中かわからないのはちょっと不便ではありますが、まぁせっかちにならず気長に空くのを待つのも湯治というものでしょう。
馬場1号泉、やはりいい湯なのですが自分にはやはりハードルが高い熱湯なのです。