岳の湯
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
二本松 岳温泉
≪2019年03月宿泊≫(1泊)
気は張るけど稼ぎになりそうに思えないタスクの峠を一つ越えて、ふと気づくともう年度末で首肩は究極ゴキゴキ、あぁひと月近く体を労わってなかったなぁと、ちょいと慰労マイセルフの自炊湯治の旅@3600に出たのです。
前回訪問が2014年暮れ近くともう4年半ほど前になるこちら、リピートに積極的になれない理由は言わずと知れたことで、チェックインが16時なことです。
一刻でも一分でも早く長く湯につかっていたい自分としては、もう昼過ぎにでも入館したいところなのにあろうことか16時すか?って感じなのです。
初訪で例によって早くついたらロビーで1時間ほど待たされた記憶が深く刻まれていて、湯はいいし(熱いけど)リーズナボーなのにどうも3回目の訪問に踏み切るハードルを越えられなかったのです。
でもまぁ温泉好きのコンサルタントなので、2回目の訪問時にはアーリーチェックインができたということでちょっと洞察力を総動員し、冷静に仮説を立ててみました。
初訪は実はチェックイン日は11月の祝日、再訪は平日、ん?日帰りが多くて部屋休憩も繁盛する土日祝だと16時まで待たされるけど、平日とか日帰り部屋休憩の少ない平日はいけちゃうんぢゃなかろうか、ここは検証してみるしかないっしょというわけでようやく重い腰があがりました。
ホントはもっと早く宿入りしたいんだけどオフィシャルには(ってか普通どこでもそうだけど)アーリーチェックインは料金割増しになるので、ギリギリ50分前くらいが目標タイムになります。
二本松から坂を上がって岳温泉交差点に差し掛かり、赤信号を発進しながら宿のほうを見て、入り口わきの駐車場案内掲示がなんとなく前回とビューが異なるようなのを感じ、共同駐車場に行くつもりだったけど念のため交差点すぐのコンビニ駐車場に車を押し込んで確認してみます。
なんていうか、動いているものを見切るイワユル動体視力というのは一般既知の能力だけど、自身が移動しながら風景画像情報を解析判断するという能力が自分にあるとすれば、決して脇見運転じゃないと強調したいけどなかなかイケてたりする気がします。
以前は岳の湯に車で来たら130mほど北東の共同駐車場に駐車しないといけなかったんだけど、なんと宿の道並び50m南西(成駒の道向かい)に岳の湯来客駐車場があると掲示に表示されています。
さすが岳の湯儲かってんなぁとか一瞬イロイロ考えるけどまぁ便利になったから良しとしてさっそく踵を返して車を押し込みます。
平日夕方だから、それでも銭湯客が数台停まってるけど、結構今日は空いていそうです。
しらばっくれて荷物をもってちょっと早く着いちゃいました~と入宿したのは結局15時15分、館主はフレンドリーでもなく取り立てて拒絶的でもなく(笑)住所名前連絡先を書いてくださいと宿帳が出てきました。
心ひそかにイェイ!と記帳して料金先払い@3600、ますます不愛想でおもてなし感のかけらも失せた館主を懐かしく思いながら鍵を受け取りセルフ入室です。
部屋休憩で混んでいる日(土日祝)は16時まで待たされるが、空いている平日なら15時過ぎ入室OKという仮説はかなりな説得力を持つに至り、来てよかったと思うのでした。
こちらは日帰り入浴廊下に面して10号、11号、12号、15号の4室と、それに段違い並行に1号~8号(4号欠番)の都合7室があり、今日のお家は11号室、メイン通路沿い炊事場に入る階段の目の前の部屋です。
踏み込み1畳に70リットルくらいの冷蔵庫と食器の棚、服入れがあり、客室部は畳敷き6畳で、窓際に奥行き30cm・ほぼ部屋幅の板張りがあり、決してリッチではないけど小奇麗で必要にして機能的に十分な感じです。
室内設備は無料ガスファンヒータ、無料のエアコン(リモコンなし)、窓際に19インチくらいで6チャンネル映る無料デジタルテレビ、テーブル代わりにふとんのないコタツといったものです。
窓には障子がはまっていて、壁に鏡、部屋備え付けで食器少々、ポットはないけどお茶セット、アメニティで浴衣とティッシュです。
なぜかタオル干しはありません。
部屋備え付けの食器は皿が2枚と箸2膳、湯飲みだけでした。
エアコンは使えなかったけど、ガスファンヒータは湯冷め酔い覚めに有効で快適でした。
コンセントはテレビ近く窓寄りの壁に2口×1、入り口横に冷蔵庫用1口×1があります。
寝具敷きはセルフで、押し入れにマットレス×2+木綿敷布団×2、毛布×2、木綿掛け布団×2があります。
岳温泉唯一の共同湯でもある風呂はそれなり小ぎれいで客足が途切れなくて、なので浴室内を撮影したのは翌早朝の朝風呂の時です。
2m強×4mほどの平行四辺形、岳温泉はみんなここと同じ源泉なようです。
給湯量は毎分40リットルくらいか、小さな硫黄の湯の花が舞うチェックイン日で44~45℃、湯質がピリピリくるのでかなり熱く感じるのですが、どうもからだに強引に染み込んでくるような狂暴な浴感がないのです。
さすが平日早朝だから透明で湯は鈍ってないのにと、試しに湯をなめたらほんのり酸味でなんかパワーが感じられなくなっていて、たまたまだといいのですがちょっと肩透かし感です。
シャワー付き混合水栓10基の石鹸ありで、入浴時間は泊り16時~翌9時、日帰り入浴時間10時~19時半、9時~10時と20時~23時半はいまでも清掃時間で風呂入浴はできません。
9時~10時には浴室にはシャッターが下ろされ、帳場は無人になって宿泊客は粛々と立ち去るルールです。
共同炊事場は10円ガスコンロが5基ほど、無料電子レンジ、鍋薬缶調理器具、貸し出し炊飯器があって、レンジ台の下の棚には食器もたくさんあり、蛇口は温水のものもあります。
チェックイン日は16時から1時間ほど入浴しただけで早々と夕食、当日は重量級のランチだったので軽めヘルシーな手のかからない内容ということで、電子レンジだけで食べられるナンチャッテ自炊な献立にしました。
お湯の温熱効果とバイオ燃料を十分摂取したおかげでそれなり血液循環が改善された気になりながら、部屋のガスファンヒータには排気パイプはついてなかったから消灯して爆睡しました。
ここの湯はだいたいいつも44~45℃、場合によってはそれ以上に熱くなって自分にはかなりハードル高いんですが、今回は他に宿泊のお客さんはいなさそうだったから朝風呂は気兼ねなく42℃くらいまで加水して1時間、チェックアウト前に45℃近くになっていて30分ほど入浴できました。
掲示されていた泉質分析表は平成21年だったけど、それ以降湯が薄くなっちゃったんじゃないかと思えて気がかりです。
なお炊事場脇の洗面コーナーにはコイン洗濯機とコイン乾燥機もあって長期滞在もOK、宿の主人はぶっきらぼうあるいはおもてなし感皆無で、トイレ汚くはないがきれいって感じでもない宿です。
宿の前の交差点から北50mくらいのコンビニは、かつてはかなりナンチャッテ自炊な品ぞろえだったけど、やや普通な品ぞろえになってた感じでした。
ちょっとコツも掴めたことだしまた来てもいいかなと思いつつ、でも湯が薄くなっちゃってるんだと悲しいしどうしたもんでしょう、雪解け水とかで薄まってるとしたら渇水期狙いかなぁ。。。