森山荘
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
雫石 国見温泉
≪2020年10月宿泊≫(1泊)
平地でも寒くったねという挨拶が交わされ始める頃、東北の辺鄙な山奥の温泉宿はそろそろ冬期休業に入るということで、コロナにビビりながらもやはり年末のあいさつに来るわけです。
こちらは例年春秋に必ずお世話になるのに、今年の春はコロナで訪問自粛やむなきに至り、でも年に一回は効能を吸収せねば年越しできないと強襲した10月下旬です。
自炊宿泊@3000+消費税¥300、入湯税が¥150で都合¥3450+暖房料¥400の精算でした。
数日前に仙台の西川ですと宿泊予約電話を入れたら、あぁ・・と久しぶりな館主のレスポンスでナニゲに気持ちが通じ合う晩秋です。
下界の日中気温は雨天だということもあり10℃、お山のヒンヤリはいかばかりかと思いながら国道46号線から県道266号国見温泉線にはいって、数百メートル走るたびに秋の深まりが迫ってきます。
少し遠くガスの切れ目から見える秋田駒は一部白いものをまとっていてお山の上はすでに初冬、このあたりはかろうじてまだ秋なのです。
しっかりはっきり雨が降るなか到着、意外と車が停まっていて人のことは言えないのですが皆さんお好きだなぁと思うわけです。
チェックインはいつも通り、部屋もいつもの7号室で、そのつもりで7号室前まで車をバックで入れていたので手際よく荷物を下ろします。
コロナが来ようが秋が終わろうが、室内設備もいつもと変わらずちゃぶ台とお茶セットとストーブがあるだけの自炊湯治部屋、今回もティッシュなしです。
例によって敷布団2枚と毛布2枚と化繊掛け布団1枚が下ろしてあって、あと1組が押し入れに入っています。
お着き菓子は今回は見当たらなくて、コスト削減か忘れたのか、まぁどっちでも自分にはさしたる問題ではないです。
調理や排泄は部屋奥の扉を開けて7、8、10号室共用部の炊事場・トイレを使う構造で、加熱調理設備はグリル付き2口ガステーブルが2台あって電子レンジなし、鍋釜薬缶は3部屋でシェアするにはだいぶ少なめ、食器類は多くはないが数人分くらいがあります。
驚いたのは流しの下に45リットルくらいの冷蔵庫が設置してあったことで、もしこれが本当ならというか来年以降もあるのなら画期的に喜ばしいことです。
自分は下界のスーパーで飲料冷却用氷を仕入れてきたので、今回は全く恩恵はありませんが、こういうことって、できたらホームページにでもアナウンスしてほしい気はします。
なおこちらは自家発電なので、うかつにドライヤーとか電力を食う家電を持ち込み使用したらブレーカーを飛ばして大騒ぎになるので、携帯やデジカメの充電くらいはいいとしても持ち込み電気器具類は封印するのが賢明なのです。
今回は7、8、10号室は自分だけみたいで、共用部は貸し切りで自由奔放に使わせていただきました。
荷物の搬入が済んだら、なにはともあれ混浴露天に直行です。
露天は37~38℃の絶好温度、寒いからブヨもいなくて2時間まどろみます。
かすかに女性1人、そのあと男性1人が入ってきたような気がしますが、夢うつつでよくわからないほぼ貸し切りでした。
薄暗くなってふと我に返り、17時になってるのに気づいて内風呂に移動したのですが、あの小さな浴槽に7~8人入っていてどう考えても3密なのであきらめて夕食にします。
いずれもちょっとずつで焼き魚、トンテキ、ささみチーズフライ、焼き厚揚げ、野菜炒めにスパゲティサラダといった献立で水分補給にいそしみました。
夕食中さすがに寒くて、まぁ無理に我慢することもないしストーブを点火して難を逃れました。
朝は晴れててまず体を温めるため内湯スタートです。
途中1人入ってきたもののほぼ貸し切りで43℃くらいの湯を30分ほど愛でます。
内湯を上がってすかさず露天攻めは1時間37~38℃、晴れてて紅葉が良く燃えています。
今回はかなり寒くなってきていたからあまり虫を見かけませんでしたけど、それでもストーブをつけていたらカメムシが活動し始めて、2匹ほど抹殺しました。
やはり山奥なのです。
旅程の都合で9時過ぎに撤収しましたがその時点で温度は7℃、鮮やかな紅葉をめでながら娑婆に戻ったのでした。