貝の沢温泉
東北(秋田県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
秋田 貝の沢温泉
≪2010年02月宿泊≫(3泊+1泊)
仕事していると、なかなかキツい仕事に追い詰められて、でもその案件をやりこなさなければならない/自分なりに
納得・満足できるレベルに仕上げたい、と、少なからず限界を超えざるを得ないことがあるものです。
2009年末~2010/2月はじめ頃はちょうど自分にとってそういう時期で、過負荷状態が続いてボロボロだったのです。
2月中旬近く、まだまだ気は抜けないものの、かろうじていちばん大きな峠は越えることが出来たかな?と、ほんの少し先行きに光が見えるようになってきた頃、体と心が求めるのはやはり湯治、ということになります。
ある意味そういう種々の疲労やストレスをたかが何泊かの湯治でリセットできるのは、便利な体質なのかも知れません。そんなに金かかるワケでもないしね(笑)
な~んも考えず、呑む・食う・(湯に)浸る・寝る、だけでリフレッシュできるのは、自分でも特技かもしれないと、最近思い始めてます。
それはさておきこのシーズン・この状況で久しぶりに行ってみようか、とアタマをよぎるのが、秋田の「貝の沢温泉」です。
秋田市内といってもかなり辺鄙なところにあり、宿泊者の9割くらいが秋田市民、残りもほとんどが秋田県民という、嬉しくなるほどマイナーな温泉です。
しかも、利用者の後期高齢化率は70%オーバーと、渋さ炸裂です。
さて、自分にとってなぜ貝の沢が湯治の候補地として有力かというと、お湯はもちろん重要な要件ですし、B級マイナーな味わい深さが格別、ということもありますが、最大の魅力は滞在費用の安さです。
3泊4日湯治プラン(朝夕6食付き、1人客でもぜんぜん歓迎)で¥13,650、1泊2食あたりなんと、¥4,550という 破格のお値段なのです。
しかも今回は、期間限定ディスカウントの「お得プラン」というのにしたので、3泊4日朝夕6食付きで締めて¥12,000と感涙ものです。
お得プランはときどき企画しているようで、温泉のホームページで情報キャッチできます。
ちなみに宿へのアクセスは、秋田までは高速バスで、秋田駅からは宿の送迎バスを利用しました。
2007年12月に宿泊して以来2年ぶりの貝の沢温泉の滞在は、宿泊棟の1階、フロントにいちばん近い「こぶしの間」です。
部屋は8畳+踏み込み板敷き(2畳・下駄箱あり)+縁側(1畳)、室内設備は和テーブル、テレビ、タオルかけ、エアコン、ファンヒータ、時計、鏡、フロント直通電話とシンプルで、金庫はありません。コンセントは室内2口×1(1口TV使用)+ 縁側2口×1でした。
フェイスタオルと歯ブラシはありましたがバスタオル、ティッシュペーパー、浴衣などはありません(かなり以前に湯治ではなく旅館宿泊した時には浴衣はあったように記憶しています)。番茶が入ったポットもありますし、頼めばお湯のポットをもらえます。
貝の沢にはいつも冬に来ます。ビールなどを冷やしておこうと思っても冷蔵庫がないため、室外に雪が積もっている時期を選んでいるわけですな。
(よく温まるお湯だから夏場だとノボせる、ということもありますが)
この部屋には(掛け布団1+毛布1+敷布団1+マットレス1)×5がありました。
5人部屋みたいで、一人でいると広々していて快適です。
コンセントは室内2口×1(1口TV使用)+縁側2口×1でした。
お楽しみの食事(といっても1泊2食で@4,000ですから所詮ねぇ・・・)はこんな↓感じ。
順に1日目の夕食、2日目の朝食・夕食、3日目の朝食・夕食、最終日の朝食です。
夕食は皿盛り、朝食は仕切りつきの弁当ふうの箱での提供となり、お米はセルフでお代わりOK。
2日目夕食の刺身皿の盛りがちょっと良いですが、これは自分で持ち込んだタコの刺身とスパゲティサラダも盛り合わせたからです。
タコ・スパゲティサラダはちゃんと少しずつですが周りのお客さんにもお裾分けし、それ以降結構コミュニケーションが活発になりました。
やはり1泊2食@4,000だと料理はせいぜいこんなもん(というかこれならまだ御の字かも)で、まぁ風呂に入るのと寝るだけだし、主要顧客層である後期高齢者には栄養過剰にならなくていいのでしょう。
それでも2日目朝食なぞは、泊り客の多くが後日「あれはヒドかった」といってましたが(笑)。
だから泊まり慣れた人間は、秋田市民市場あたりで惣菜なんかを仕込んでくるのです。
ちなみに宿には「飲み物食べ物の持込禁止」の掲示がありますが、地元の常連日帰り客は気に留める様子も無く自由闊達に持ち込みをして、広間休憩しながら飲み食いしています。宿の従業員さんたちもまったくとがめる様子もないのです。
まったく意味ワカらんのです。
・・・と、ここまでの3泊4日で今回は帰仙するつもりでした。
ちょうどその頃秋田県内各地は冬祭りシーズン真っ盛り(あめっこ祭りとか犬っこ祭りとか)で、観光客が押し寄せていたんでしょう、帰仙予定日の高速バス(@4,000)はなんと珍しく満席なのです。
この高速バス路線は何度か利用しているんですが、今まで10人超えのお客さんが乗っているのは稀で、採算取れているのかいつも心配だったんですよね。少し安心しました。
とはいえ帰るとしたら新幹線を利用するほかないので約1万円かかり、想定外のイタい出費です。
さてどうしたものかと考えるうち、どうせ追加出費するならと思いついたのが「もう1泊する」ことでした。
宿泊料を追加@4,500(お得プラン1泊)して高速バスで帰るほうが新幹線よりまだ安く、もう1日温泉を楽しめるので、悩むことではまったくありません。
お宿に宿泊延長を申し入れたら、「こぶしの間」は次のお客さんでふさがる予定だそうで、同じく1階の「かえでの間」(宿泊棟いちばん奥・トイレ横)に移動です。
「こぶしの間」でゴロゴロ待機していたら10時頃に「掃除がすんだ」とのことで移動しました。
宿泊棟の廊下はこんな感じ↓で、いろんな書画が飾ってあり、ここをずんずん進んでいきます。
部屋は6畳+踏み込み(1畳・下駄箱あり)+縁側(1畳)で、「こぶしの間」よりは手狭ですがなぁに、どってことはありません。
和テーブル、テレビ、タオルかけ、エアコン、ファンヒータ、時計、鏡、フロント直通電話と、設備は同様です。フェイスタオルと歯ブラシもありましたので、滞在1回につき1セットの割り当てなのでしょう。
追加泊の夕食・朝食です。夕食の左下の小鉢は、腹が減っていてついうっかり半分以上食べちゃってますが、ホントはもう少し盛りはいいです。
まぁ、こんなお宿もあるのだ、ということです。
気に入るかどうかはまったく好みの問題ですけど、自分は妙に好きですね。
また、次の冬になったら行ってしまいそうな気がします。