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藤三旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
花巻 鉛温泉

≪2010年11月宿泊≫(1泊)

自分にとって温泉とは「色がついてる」「濁ってる」「臭い」「飲むと不味い」でなければ刺激がなくて、アタマが真っ白になるほど湯疲れするくらいでないと温泉に入った気になれないのですが、たまにはいいか、と無色透明無味無臭の藤三旅館にお世話になってみました。
・・・というかホントは花巻に行ってみたい料理屋とか立ち寄りたい日帰り湯があるので、むしろそのために現地に泊まった、というほうが正解かもしれませんが。

花巻には湯治旅館として超有名な大沢温泉がありますが、どうも土曜日は空き部屋がないようで、言い換えれば混んでいる、しかも入浴マナーの決して宜しくないノービスな(観光ついでの)お客さんが多い、と分析して、自分には寛げそうにないので見合わせたのです。
シブく台温泉という選択肢もありましたが、今回は大沢温泉と並んで岩手を代表する湯治宿の藤三旅館に敬意を表してみました。

昔は花巻温泉にも青葉館という湯治宿があったのですが、昨今のご時勢で2008年に閉館してしまい、近辺の自炊湯治スポットはご多分に漏れず減少傾向にあります。

ちなみに藤三旅館というと、観光ガイドなどに良く写真が載っている風情のある造りの玄関を連想しますが、自炊部宿泊だと別に入り口があって、もっと地味でシブい入館となります。

今回お世話になったのは2階共同炊事場に近い27号室で、6畳+踏み込み1.5畳+窓際の板の間1.5畳+床の間っぽい0.5畳、という造りの部屋です。
岩手県藤三旅館湯治部2階廊下
岩手県藤三旅館湯治部27号室入り口岩手県藤三旅館湯治部27号室踏み込み
部屋の入り口は木製の素通し格子があるだけ(鍵なし)で、踏み込みと部屋の間のふすまが唯一、廊下と部屋の境界になります。
岩手県藤三旅館湯治部27号室室内
岩手県藤三旅館湯治部27号室室内
食事なし自炊・アメニティなし・布団敷きセルフサービスの平日@3,500コース(土曜日だったので+1,000円)でのお泊りの部屋ですが、古い宿にしては比較的室内の状態は良かったです。

内装を改装中の部屋もあって、どうやらマメにメンテナンスしているみたいです。

とはいえ、部屋入り口のふすまと板の間の障子がやけにガタピシで、どうも開け閉めしづらくてややイライラしましたが。

床の間っぽいところにはTV(アナログ14インチTVを地デジチュナーにつないだもので宿泊料に込み)と金庫があります。他の室内設備は和テーブル、お茶セット、窓際板の間に小さいテーブル+いす1脚、タオル乾しです。
岩手県藤三旅館湯治部27号室室内
岩手県藤三旅館湯治部27号室室内
はじめから頼みもしない(オプション料金が必要な)コタツがおいてありましたが、確認したところ、コタツを使うには電源ケーブルを帳場からレンタルしないといけないという回答でした。
結局、だいぶ気温が低かったこともありコタツの電源ケーブル@450を借りました。
岩手県藤三旅館湯治部レンタル品(こたつ電源コード)
ちなみにファンヒータだとレンタル料はもう少し高額になります。

自炊宿泊ながら冷蔵庫はオプションらしく、共同炊事場にも共同冷蔵庫も見当たりませんでした。
まぁたかが1泊で冷蔵保存するものもなかったので、別になくてもかまいませんけどね。

コンセントはTV横に2口×1です。
むろんアメニティすべてオプションなので、持参のいつもの湯治滞在着ですごしました。
お湯ポットは到着時は置いて頂いていましたが、たぶん翌朝の沸かしなおしは共同炊事場の10円コンロを使用しろ、ということだろうと思いました。

寝具は敷布団+掛け布団+毛布+敷シーツ+掛シーツ+枕です。
布団は自炊宿だと煎餅布団で湿気ていることも多いですが、当宿の布団は結構乾いていて弾力もあり、掛け布団は羽毛みたいでした。掛け布団シーツがあるのはなかなか高ポイントですね。

共同炊事場は結構広くて設備も充実していました。
花巻近辺でよく見かける10円コイン式のコンロがレトロ感をかもし出しますが、なぜかオーブントースターと電子レンジは無料で使えます。
2階共同炊事場隣窓側には洗濯場(コイン式)もありました。
岩手県藤三旅館湯治部2階共同炊事場
岩手県藤三旅館湯治部2階共同炊事場
岩手県藤三旅館湯治部2階共同炊事場
岩手県藤三旅館湯治部2階共同洗濯場

実際にここで食材を切ったりするときは、帳場で包丁を貸してもらえます。凶器にもなるので一応厳重管理なんでしょうかね。
食器やなべ類は多種たくさん(お銚子やお猪口まで)ありました。

まぁ、自炊湯治(あるいは持ち込み素泊まり)経験の少ない、かつ泉質にとりたてて厳格でない人であれば、それなりに鄙び感も味わえそれなりに新鮮で良いかもしれません。
自分にはお湯が刺激が少なくて物足らなかったので、自炊湯治宿泊なら4箇所入れる(と説明されたように記憶している)風呂場も、3箇所で飽きてしまいましたが。。。。
また来るかどうかというと、正直そうでもないと思います。

(おまけ)
花巻に行きたかったのは、街中のオムライスが美味しいらしいお店「HAIKARA-YA」と、安くて美味いらしい「やきとりショップ佐藤」、それから鉛温泉手前の「高倉山温泉」の日帰り湯がとても気になっていたのでした。

HAIKARA-YAは11:30開店前からお客さん(大部分女性)が入店待ちしている、地元女性の支持の熱い人気店です。文字通りちょっとハイカラな店で、お上品な味だったといっておきましょう。ピザなどテイクアウトもできるみたいです。

やきとりショップ佐藤は街中のスーパー(サンライフ桜木店)の駐車場の中にある、おおむねテイクアウトがメインの焼き鳥屋さんです。14時からの営業で、なるほど安くて美味しかった(こちらも上品なお味でした)です。

高倉山温泉は元々温泉旅館ですが今は日帰り入浴(@200)だけやっています。
小ぶりの浴槽ながらかなりヌメリが強く浴感もいいお湯で、宿泊営業をしていないのが残念です。
素泊まりでもやってくれるなら、サンライフ桜木店で缶ビール買って、やきとりショップ佐藤で大人買いして、近場の有名旅館たちには目もくれず泊まりに行くところなんですけどね。

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