西本屋
東北(山形県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
大蔵 肘折温泉
≪2011年02月宿泊≫(1泊)
湯治2食付の1泊宿泊を受け入れてくれる宿として、@5500(2食&各種税込み)+冬季暖房費@735で、2階あがって階段目の前の「すぎ」(3人部屋)に1泊お世話になりました。
当宿には根強いリピーターもいるのだそうですが、今日の宿泊は2~3組くらいなようで、静かでおちつけます。
部屋はたたみ6畳+出窓部分0.5畳、床の間部0.7畳。入り口は引き戸でかぎはありません。
室内設備はちゃぶ台、座布団3、小さな箪笥みたいな家具、お茶セット&ポット、小さな鏡台、アナログNHKと衛星NHKの合計4チャンネル含め8チャンネル映る無料14インチアナログTV、オプション料金のストーブ、です。
コンセントは床の間横2口×1、うち1口はテレビに給電してます。
これぞ湯治、てな感じでアメニティは一切ありませんが、お着き菓子(肘折名物ほていまんじゅう)と、肘折湯治では標準装備である醤油差しがちゃぶ台に。
寝具はすぐに敷けるよう+敷布団2枚+毛布2枚+掛け布団1枚がセットになって、すぐ展開できるようにしてありました。掛け布団シーツにも糊が効いていて気持ちよく眠れるのです。
小さな共同炊事場が廊下にあって、自炊煮炊きも可能です。
いかにも湯治宿っぽい雰囲気です。
1階共同炊事場には(陰になっててこの写真には写っていませんが)電子レンジもあり、流しは少し大きめです。
1階共同洗面所の脇には乾燥機もあります。
ちなみにこちら、チラ見した旅館宿泊用とおぼしき部屋。こたつがあります。
夕食は部屋まで持ってきていただけます。
予想したほど地元食材リッチではなかったものの、だいたい予想通りの分量で事前に仕入れたコロッケもこのお膳にさらに加え、綺麗にいただきました。
てっきり(当地であれば限りなく原価がタダの)きのこ・山菜ばっかりだと予想していたのですが、ちょっと外されました(笑)。
ご飯がかなり美味しかったです。女将さんに「足らなければお代わりしてくださいね」と言われたけど、メタボ悪化防止のため謹んで遠慮しました。
食事が終わったら膳を廊下に出しておけば片付けていただけるしきたりで、「お粗末さまでした」と声掛けして下げていただくのがいかにも田舎の気の置けないもてなしで好印象です。
今回はネタ作りの必要性もあり(笑)2食付宿泊にしましたが、電子レンジも冷蔵庫も無料ガスコンロもあるので自炊でも格安快適で滞在できそうです。
朝食は少々シンプルでしたが美味しかったです。まぁこれくらいのほうが、どうせ風呂に入って寝るだけの滞在だし栄養過多にならなくていいでしょうね。
ちなみにこちらのお宿には2箇所の内湯があって、「金魚湯」と
「岩風呂」です。
金魚湯の真ん中の写真では窓の下にある水槽の電気が消えて見えませんが、ホントは金魚が泳ぐのを見ながら入浴ができます。
実は当お宿にお世話になる気になったのは、事前に部屋の空き具合など確認電話を入れた際にご主人の対応がとても実直に感じられたからでした。実際お目にかかるとそんな風でした。
ご主人はなかなかのお話好きらしく、団体客・若者客はあまり湯治風情になじまないため積極的には受入れしていないこととか、昨今の「現代湯治」とやらいう湯治に違和感を感じていることとか、肘折各旅館の湯使いのこととか、いろんなお話を聞かせていただきました。
独自源泉もお持ちだそうで、湯使いや昔ながらの湯治風情ににはかなりこだわっておられて、好感が持てます。
設備が今風でもなく特段の接遇があるわけでもないけれど、昔ながらの湯治滞在はこれはこれでのんびり寛げます。そういう風情が好きなお客さんもたくさんいるはずなのだし、そういうお宿の特色を上手に活かしていけばいいと思うんですよね。
そんなお話やら、ちょっと改善が必要なところをアドバイスしたからか、冬季暖房費を少しまけていただいたうえに、帰りがけにライターとタオルをいただきました。
なお、当お宿にはやけに人馴れした猫がいて、湯治客以上に寛いでいます。
カメラを向けてもまったく無視されますので、ナイスショットを撮るには根気が必要です。
事前に問い合わせたら13時頃のチェックインでOKとのことで、チェックアウトも(宿泊予約状況にもよるのかもしれませんが)11時過ぎでよかったのでかなりゆったりできました。
ホントは連泊するのがいちばんいいのですが、それでも十分にのんびりできました。