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厚生館
東北(山形県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
鶴岡 長沼温泉

≪2011年04月宿泊≫(1泊)

前々から「クラクラするほどの油臭が鼻先で炸裂する」と一部の良い子の間で評判の長沼温泉厚生館が気になっていたのですが、ついに訪問の機会に恵まれました。
というか震災ストレスが溜まったのでその解消のため、当日は現地に少し早く着いたこともあって同じ長沼温泉「ぽっぽの湯」を味見してからの到着です。

が、宿がどこなのか迷いました。長沼の集落内だとは思ったものの道路に面していないし案内表示なども見当たらずちょっとわかりづらかったのですが、ぽっぽの湯に入湯したついでにフロントで場所を教えていただいてようやくたどり着くことができました。
玄関にはカーテンが張ってあって、玄関に入っていいものか、ちゃんと予約したのに営業しているものか、しばらく躊躇してしまいましたが。
山形県長沼温泉 厚生館 玄関
山形県長沼温泉 厚生館 廊下

今日の宿泊は一人だけみたいで、貸しきり状態です。

お世話になったのは1階玄関すぐの「梅の間」(定員3人)8畳部屋+床の間です。
室内設備は地デジチュナーを接続したアナログテレビ、タオル乾し、ファンヒータ、置時計、コタツ、クーラーです。
アメニティはティッシュほか浴衣、歯ブラシ、タオルがあった気がします。チェックイン時にお茶セットをお持ちいただきました。窓に障子はありますがカーテンはありません。
山形県長沼温泉 厚生館 梅の間
山形県長沼温泉 厚生館 梅の間
山形県長沼温泉 厚生館 梅の間
山形県長沼温泉 厚生館 梅の間
コンセントはテレビ横2口×1、床の間横に2口×1です。

お目当ての風呂は冷源泉をボイラー加熱して供されているのですが、震災以降、省エネのため日帰り入浴は休止中、宿泊者入浴時間もエコのため短縮して運用されています。
源泉が張ってあるのは男性風呂だけで、ウワサに聞いた強烈なジェットバスは休止中の女性浴槽と連動しているため、運転は少し残念ながら止まっていました。

源泉の湧出量が不安定なのだとかで、浴室には大きなバケツ(漬け物桶)に源泉が汲み置きされています。
「非加熱源泉に入ってみたい」と思ってもさすがにそこまで大きくはありませんので、その手の期待をしてはいけません。
山形県長沼温泉 厚生館 浴室前
山形県長沼温泉 厚生館 浴室
自分は夕食後は(飲酒するので)風呂には入らないことを女将さんにお伝えし、自分ひとりの朝風呂のために湯を沸かしていただくのも申し訳ないので、朝風呂はぽっぽの湯に行くことにしました。
エネルギー資源の少ない日本ですから、エコにはけっこう積極的に協力することにしています。

そんなこんなでたぶん自分が16時頃入ったのが一番風呂なのでしょう。やたら石油臭くてえげつなくしょっぱいお湯で、長湯すると間違いなくノックアウトを食らいそうな強いお湯です。
臭いは例えるならナフサの匂いです。一方、ぽっぽの湯は、塩素消毒が入って多少なりとも劣化しているからかメタクリル酸メチル臭でした。有機化学に関わったことがある人間でないとわからないたとえですね。

宿泊者は自分だけだし女将さんからボイラーの温度設定の手ほどきも受けたので、好きなヌル目の温度にコントロールして思う存分長風呂しました。
実は風呂に入っているときに余震があったのですが、てっきり湯あたりして目まいが起きたと思いこんでしまいました。かなりアセりましたが、お湯がチャップンチャップンしたので湯あたりでないことがわかってホッとしましたね。ちなみに当日シャワーからはお湯は出ませんでした。

それにしても、当日は厚生館の風呂に湯が入っていることを聞きつけた近所の常連さんが、結構遅い時間まで入れ替わり入浴に来ているようでした。ぽっぽの湯よりやはりマニア好みなのですね。

夕食は女将さんとの協議の結果18時頃ということに決まりました。
てっきり自室部屋食だと思っていたら、時間になったら別部屋に呼ばれました。
サーロインステーキ用に家庭用ホットプレートまでご用意いただいて予想を超える豪華さです。
山形県長沼温泉 厚生館 夕食1

女将さんお手製のぶりのアラ煮、切り干し大根、おからも美味しく、こんなにアテがあればいくらでも呑めてしまいそうです。
山形県長沼温泉 厚生館 夕食2

こんなに厚遇で大丈夫なのかと思いながら食べ進めるうちに、さらに焼きそばセット(麺+キャベツ・モヤシ+豚バラ肉)までご用意いただきました。さすがにキャベツ・モヤシ炒めにするのが精いっぱいで、麺と豚肉は謹んでご遠慮しましたけど。
飲み物は自前の缶チューハイ+日本酒をたらふく飲み、腹いっぱいです。

寝具は食事中に木綿敷布団1+羊毛敷布団1+毛布1+羽毛掛け布団1をご用意いただけてましたので、腹をさすりながら就寝しました。

翌日の朝風呂は打ち合わせ通りぽっぽの湯に、事前に女将さんからいただいた無料優待券を握りしめて行ってきました。ぽっぽの湯の出資者への優待だそうで、貴重なタダ券を遠慮なく使わせていただきました。
山形県長沼温泉 ぽっぽの湯優待券

宿に戻って部屋での朝食もヴォリューミーで、気合を入れてかろうじての完食です。
山形県長沼温泉 厚生館 朝食

出発時には缶ビール1本、2リットルのアクエリアス、調理パン2個のお餞別までいただきました。
お風呂の変則運用は個人的にはたいして不満も不便もなかったのですが、その埋め合わせなのかとても厚遇していただき、大満足・大満腹で宿をあとにしたのでした。

なんだか女将さんあまり商売っ気はなさそうな雰囲気ですが、別れ際に強調されていたのは「被災者の方に是非のんびりくつろぎに来てほしい」という心のこもったありがたいお言葉です。

ちょっと被災地から遠いイメージもなくはありませんが、力いっぱいアットホームにおもてなししてくださる女将さんが、マニア好みな温泉を沸かして鶴岡でお待ちくださってます。
不幸にして罹災された方、もちろんそうでない方も是非、マニアックな長沼温泉の良さを味わいに行って欲しいと思います。

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