秋元温泉
東北(青森県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
平川 湯の沢温泉
≪2011年05月宿泊≫(3泊)
秋元温泉は2012月09月末で無期限休業となりました。心から残念です。
2011ゴールデンウィーク5日目、青森県津軽方面に移動したのは他ならぬ、おなじみの秋元温泉に行くためでした。
自分にとって津軽一の秋元温泉に寄らずに帰るわけにはいかないのです。
雪が降りしきる谷地温泉を出発したこの日は
●酸ヶ湯温泉入湯
●青森の長尾中華そばで昼食
●新屋温泉入湯
●道の駅ひろさきで弘前ジェラート(要するにりんごアイス)賞味
とこなしました。
酸ケ湯は2007年に宿泊して千人風呂の雰囲気にウンザリした経験があるのですが、タチの良くない混浴狙いの観光客(主に♂)も朝イチならいないだろうと踏んでの再訪です。狙いたがわず千人風呂と玉乃湯のほぼ本来の良さを堪能して駐車場に出た10時過ぎにはすでに数センチの積雪になっていて、麓に下りるまで季節外れのスノードライブとなりました。自分の車はスタッドレスタイヤ×4輪駆動なので、1回、1/4ほどスピンしただけで特にどってことなく(笑)走り抜けましたが、道端には何台か立ち往生している車なども見られました。思わぬ番狂わせお気の毒ですが、東北の山はこんなもんですよ。
さて実は、酸ヶ湯に続いては東北でも屈指のこってり硫黄泉の三内ヘルスセンターに立ち寄るつもりで谷内温泉をかなり早めに出発したのですが、着いてみたらなんとお休み、震災の影響がどうのこうのと掲示が貼ってあってしばらく休業しているようでした。
久しぶりにホネのあるお湯のハシゴを楽しみにしていたのですが、なんとも残念でした。
続いて訪れた津軽で絶対外せないお湯のひとつ新屋温泉は、今日は少し緑色が薄く、わずかに白濁していました。
日によっても違うのだそうで、やはり温泉は生き物なのですね。でもやはりいいお湯でした。
少々予想外の事態を経て、津軽湯の沢・秋元温泉に自炊湯治で3泊です。
お世話になるのは湯治部1階入ってすぐの107号室、勝手知ったるいつもの8畳部屋です。
寝具は木綿敷布団×2+毛布×1+木綿掛け布団×1、シーツは洗ってあって今回は襟元に巻くバスタオルもご用意いただいています。お茶葉たっぷりのお茶セットもあります。
すいませんが部屋写真は逆光で真っ黒になってしまったので、興味がある方は2009年9月の秋元温泉宿泊おぼえがき(再訪)を併せてご覧ください m(_ _ )m
目新しかったのは、室内のちゃぶ台が和テーブルにアップグレードされていて、14インチくらいのアナログテレビも置かれていたことです。畳にもござがかけられて小奇麗な感じになり、まだそこそこ寒いのでオプションガスストーブも置いてあります。
テレビはオプション品なのですが、部屋から回収する担当の人が居ないから、と放置されている間に結局観てしまいました。
でもここだと、NHKだけがかろうじてまともに映り、NHK教育と民放1チャンネルは人の顔の判別が困難な映り具合なのです。さすがここまで山奥に来てテレビをレンタルするにはコストパフォーマンスに課題があるし、そもそも辺鄙な山奥まで来てテレビ見るなyo!という感じですね。
デジタル放送の受信設備を建てる費用もかかることだし、もうじきテレビのない、静かな湯治宿になるのでしょうか。
個人的にはそのほうがいいと思います。
その他の今回のトピックスは、
・1階炊事場冷蔵庫の冷媒が抜けているようで冷えが悪くなっていた
・大浴場の掃除タイムが従来17時からだったのが21時からになった
・滞在3日目の昼前に直径1.5cmくらいの雹がハデに降った
といったようなことでした。
女将さんもこの時期のあのサイズの雹は初めてだと驚いていましたね。
お湯は相変わらず臭くて強烈な浴感の、東北屈指といってよい温泉です。
半混浴なのですが、酸ヶ湯みたいに混浴目当てのギラギラしたタワケた男性客はおらず、皆さん静かにお湯と心を通わせています。
どうしてこんなにすばらしい温泉なのに宿泊客の入りが良くないのか、毎度ながらまったく解せません。まぁあまり混むのもイヤなのですが、健全な経営が継続できる程度に繁盛していただきたいと思います。
津軽湯ノ沢はかつてはでわの沢旅館、なりや旅館と秋元温泉の3軒の湯宿がありましたが、2011年になってからなりや旅館も営業を休止して再開の見込みもなさそうで、営業するのは秋元温泉だけになってしまいました。
普通、宿が2~3軒あればそれなりにお客さんは来るのですが、営業しているのが1軒だけだとかなり客足は減ってしまい、かなり宿の経営は悪くなってしまうものです。
女将さんは賢明な方なので何とか持ち直していただけるとは期待していますが、東北屈指のお湯、なんとか持ちこたえていただきたいものです。