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福島屋
東北(山形県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
米沢 滑川温泉

≪2011年09月宿泊≫(1泊)

今日は横向温泉から期間限定無料開放中の磐梯吾妻スカイラインを抜けて
●高湯あったか湯入湯
●福島の伊達屋で中華そばの昼食
●五色温泉で日帰り入浴
の後、かつて一度来たことがあるにも関わらず延々と続くど辺鄙な山道にちょっと心細くなりながら到着しました。ど辺鄙な割には、着くまでに1車線強の道をすれ違う車が多数あり、都度苦労して道を譲りあいながらの長道中です。

ようやく着いた宿周辺にはもはや山奥の湯治場の雰囲気は全くありません。山登りスタイルのお客さんも観光客もわんさといて駐車スペースはほぼ満車、宿は満室に近くて、福島屋さんは山奥の一大観光宿泊施設に成り果ててしまっていました。
山形 福島屋
山形 福島屋
山形 福島屋 帳場

お世話になったのは自炊部2階67号室、@2725+入湯税¥75です。廊下との仕切りはふすまだけ・鍵なしの部屋で、客室6畳のうち1畳分くらいは板張りになっていて食器棚があり、食器3人分ほどが収納されています。

室内には火鉢がありますが、板張り部にはオプションのファンヒータでも置くのでしょうか。
テレビは自炊部屋にはありませんが、1階洗面横の共用テレビ部屋で視聴することができるようです。せいぜい2~3チャンネルじゃないかとは思いますが。
山形 福島屋 自炊67号室
山形 福島屋 自炊67号室内
山形 福島屋 自炊67号室内
山形 福島屋 自炊67号室内
山形 福島屋 自炊67号室備品食器

室内備品は座布団1枚、和テーブル、お茶セット(1回分の茶葉)とポット、お着き菓子「吾妻」です。
山形 福島屋 自炊67号室お着き菓子

今回の宿泊プランではアメニティはシーツ以外一切なく、ほぼすべてオプションとなります。
室内には自家水力発電によって電源供給されるコンセント2口×1があります。
電源容量はさほど大きくはないでしょうから、消費電力の高いドライヤーなどは利用を見合わせるほうが無難だと思います。
室内には綿敷布団×2、綿掛け布団×1、枕×1が用意されていました。

お風呂は岩露天風呂、混浴大浴場、檜露天風呂(と女性用内風呂)があります。
混浴大浴場はフルタイム混浴ですが岩風呂は女性専用時間帯が、檜風呂は通常の混浴時間帯以外に貸し切り時間帯があって、よくよく計画的に行動しないと全湯制覇できません。
しかもそれらの時間割は「月水金」版と「火木土」版、「日」版の3種類あるので、連泊しようものならこんがらがってさぞかし大変だと思います。
やむを得ないとはいえ岩風呂では女性専用時間が迫ってきたりしてやたらせわしなく、もはやゆっくり自然を愛でつつお湯を楽しむ、昔ながらの湯治ができる感じではなくなってしまっています。

(岩露天風呂)
山形 福島屋 岩露天風呂
山形 福島屋 岩露天風呂
(混浴大浴場)
山形 福島屋 混浴大浴場 脱衣所
山形 福島屋 混浴大浴場内
山形 福島屋 混浴大浴場内

(檜露天風呂)
山形 福島屋 檜露天風呂 脱衣所
山形 福島屋 檜露天風呂

(時間割・火木土パターン)
山形 福島屋 風呂時間割

2階の共同炊事場にはおおむね設備はそろっているもののやや狭く、食事準備が競合するとちょっと厳しそうです。また、冷蔵庫と電子レンジが無いのは自炊客にはなかなか厳しいものがあります。
山形 福島屋 2階共同炊事場
山形 福島屋 2階共同炊事場
山形 福島屋 2階共同炊事場備品

1階の洗面兼共同調理場に共用の冷凍機がありますが、液体物の破裂を懸念してか保冷材のみ冷却可、とされています。
もし長期自炊滞在で持ち込み食材を冷蔵しておく必要があるなら、発泡スチロール箱に食材を仕込んでいって、保冷剤を冷凍庫で凍らせて入れ替える、などの自助努力が必要です。
山形 福島屋 1階洗面・共同炊事場

当日自分は食事準備のピーク時間を過ぎてから夕食準備を始めたので、特段不自由は感じませんでした。福島の某有名餃子屋(って照井さんですが/笑)でテイクアウトしてきた焼き餃子を、コインコンロとフライパンで温めなおして食べたのですが、自炊湯治宿で一人焼き餃子パーティーってちょっと楽しいです。
山形 福島屋 今日の持ち込み夕食

隣室の長滞在とおぼしきおじさんは食事つきの湯治宿泊みたいで、夕食18時、朝食8時に宿のひとが部屋に食事を届けていました。朝には新しいポットも届いていたのがちょっとうらやましかったですね。

自炊部2階の共同炊事場横のトイレは男女共用で、和式水洗ながら当日は少なからずアンモニア臭く、あまり使い心地はよくありませんでした。1階大浴場前のトイレは男女別洋式水洗で日帰り客も使うので、掃除は行き届いています。全般的に共用部、客室は結構綺麗に維持されていました。
なお当宿では、喫煙は自室または屋外に限定されており、共用部は禁煙です。

十数年前に日帰り入浴しに来た時には、いかにも山奥の湯治宿という感じでしたが、久しぶりに再訪した福島屋は残念ながら俗世間化が進んで湯治場の空気はほとんど感じられませんでした。
手入れはちゃんと出来ているし従業員の対応もよいので、「秘境っぽいところ」にはあこがれるけど田舎クサいところはイヤ、というヒトなら訪問するのもいいでしょう。
もっとも、いいお湯、静かさ、寛ぎといったいわゆる本来の湯治を期待するのはいかがと思います。

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