石楠花荘
東北(青森県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
むつ 湯段温泉
≪2011年09月宿泊≫(1泊)
未確認ですが2013年月休業していたという情報があります。再開を心から祈ります。(2014/04)
今日は朝8時前に下風呂のさつき荘を出発し、大畑ミニストップでミネラルウォーターを仕入れて予定通り8:30にかっぱの湯に到着、以降
●かっぱの湯入湯
●夫婦かっぱの湯入湯
●恐山にて花染の湯、境内散策のち薬師の湯、冷抜の湯にはしご入湯
●恐山食事処「蓮華庵」にてラーメンとカレー(ごはん少なめ)の昼食
●冷や水までひとっ走りして「一生若返る」まで水を一気飲み
とスケジュールをこなしての石楠花荘投宿です。
唯一予定どおりにいかなかったのは臨時休業で恐山名物「霊場アイス」を賞味できなかったことですが、今回の旅の主目的・恐山境内にある温泉はスムーズに制覇できたので良しとしましょう。
恐山の風呂に入っ(てこの世の煩悩を洗い流し)たからには、アイスクリームごときに未練を持ってはいかんのです。
とはいえ、やはり気になってしかたがないのは、あくまでも知的好奇心の発現だとしておきましょう。
石楠花荘は恐山から1km弱離れた参詣者のための民宿兼食堂・土産屋で、恐山の開山時期(5月~10月)のみ営業しており、冬場は近寄ることさえ出来ません。
恐山宿坊の朝のお勤めや食事時間・消灯時間厳守が性に合わない(あるいはヘソ曲がりな)旅人は、こちらに宿泊することになります。
車は店の前、道路との間の2~3台分の空き地に停めましたが、道向かいにも宿横手にも広い空き地があって車を停めるのに苦労はなさそうです。
ぶっちゃけ見た目は、老朽化のひどい田舎のドライブイン的な印象です(泊ってみても少なからず同じ近い印象を抱きますが)。
お世話になったのは客室棟の真ん中あたり、2号室で1泊2食@6000です。宿泊当日は、「恐山宿坊に泊まるつもりだったが予約していなくて断られた」というお客さん(3人)が急遽宿泊していたようなので、空いてさえいれば予約なしでも宿泊できるようです。
融通性に富むだけでなく宿泊料が宿坊の半額なのも当お宿の魅力で、そのお客さんと自分だけの、かなり静かな1泊となりました。
とはいえ前の道を大型車が通行すると宿全体が少なからず振動しますので、慣れるのに若干時間がかかります。
2号室は4.5畳間+踏み込み0.5畳の部屋で、室内設備はちゃぶ台、お茶セット、ストーブ、作り付けの服掛け、タオル掛け、小さい鏡、窓にカーテンがあるだけの部屋です。部屋鍵も内部からは掛けられます。アメニティはティッシュ、浴衣、丹前、カメムシ退治用と思われるガムテープです。
窓際に2口コンセント×1があります。
部屋にはチェックイン時すでに、マットレス×1+木綿敷布団×1+毛布×1+木綿夏蒲団×1+木綿掛け布団×1がセットされていました。
部屋の押入れには布団類がぎゅうぎゅうになっていたので、いちおう2人部屋なのでしょう。
壁には宿泊の心得やご案内などが掲示されています。
風呂場は客室棟の一番奥、洗面所の奥にあります。
最近湯の温度が下がったとかで、チェックイン日夕方の湯温は40℃くらいと自分にとってはストライク、翌朝は気温が下がった影響もあるのか36~37℃くらいと少々温まらないものでした。
シャワー・温水蛇口ともなく、2口ある蛇口からは水が出るだけなので、髪や体を洗わないと風呂に入った気にならないヒトには若干つらい風呂かもしれません。だだっ広くてとにかく恐山的殺風景な洗い場スペースの奥に3~4人サイズの浴槽があるだけ、といった印象のお風呂ですが、浸かっている部位の皮膚がしっかり赤くなる、活性が高くて効きそうな硫黄泉です。
なお、トイレは和式汲み取りでした。ボットントイレに入ったのはほんとに久しぶりですが、自分は都会っ子なのでちょっと苦手ですね。
夕食は食堂横の食事処で18時から、民宿の家庭料理とはいえ1泊2食@6000にしては、いくらでも飲めそうなほど豪華です。置いてあるビールはサッポロだけだそうで、500mlの缶ビールをいただき(@400)、あとは女将さんと世間話をしながら持参のお酒を少なからず飲んで腹いっぱいになりました。
翌朝食も食事処で7時から、こちらも必要にして十分な食事ですね。
なお好みによっては宿泊自体は素泊まりにしておいて、食堂で供されている定食類をさらっと頂く手もあるのかもしれませんので、詳細はお宿とご相談されるとよいでしょう。
10月にはいったばかりですが山の中だし朝晩はそこそこ冷えるので、食事処はしっかり薪ストーブが焚かれています。朝目覚めた時は少々肌寒く、チェックインしたときにストーブがあるのが不思議に思えたのですがすっきり腑に落ちました。
こちらのお宿は、むつ市側からアクセスすると「霊場恐山」のゲートをくぐった先、三途の川との中間点あたりにあります。宿自体が霊場内に建っているわけで、ほぼこの世ともあの世ともいえない立地になっています。
自分もいろいろな温泉宿に宿泊していますが、「この世」にない温泉に泊るのはさすがに滅多にあることじゃありません。