ITコーディネータ システムアナリスト 西川雅樹のホームページ


不動湯(白雲荘)
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
福島 不動湯温泉

≪2011年11月宿泊≫(2泊)

2016/08日帰り湯として営業を再開、ただし11月~春までは冬期休業。詳細は不動湯温泉ホームページ 【 不動湯温泉の公式ホームページはこちら 】 参照。ご繁盛を祈念したい。(2016/11/19)

2013/08/29出火全焼した模様。風情のあるいいお宿だったのですが残念です。
お宿ご関係各位のお力落としの無いことをお祈りします。

ここのところちょっと仕事の負荷がかかっていてヘコたれ気味だったので、軽く2泊リフレッシュすることにしました。
こちら不動湯、日帰りしたことはあるものの前々から気になっていたお宿でもあり、福島経済にわずかばかりでも貢献するために訪問しました。やはり多少首都圏に近い福島では自炊湯治料金の相場も若干お高く、当宿では@3750となっています。


※注:当お宿は正確には「不動湯温泉白雲荘」ですが、当ホームページでは通称で表記しています
福島 不動湯
福島 不動湯
福島 不動湯 玄関
福島 不動湯 玄関
福島 不動湯 旧館廊下
お世話になったのは旧館1階いちばん奥の3人部屋「拾五番」、彼の高村光太郎も宿泊したとやらの、経年の味わいを感じさせる建物です。
(注:たぶん高村光太郎がこの部屋に泊ったということではないと思います)
隣の部屋は2間続きの部屋に見受けられ、2階にも数室の客室があります。他に新館客室があるようです。

8畳の角部屋で南面と西面にカーテンつき窓(網戸なし)、鏡台、14インチくらいの無料アナログテレビ(ちゃんと映るのはNHK+教育+民放1チャンネルの計3チャンネルのみ)、こたつ、ファンヒータ、タオル掛けが室内設備です。
アメニティはなにもなし、お茶セット、お着き菓子(かりんと饅頭)がありました。
なお、お湯ポットは自炊湯治でも毎朝7時過ぎ頃に沸かしたてに交換していただけます。
自炊でも冷めたポットを部屋前に出しておけば取り替えていただけるのは、有難いサービスです。
福島 不動湯 拾五番
福島 不動湯 拾五番室内
福島 不動湯 拾五番室内
福島 不動湯 かりんと饅頭

部屋入り口は古い障子戸で鍵はなく、おまけにスムーズに開け閉めできません。室内照明は60ワット光度の白熱灯型蛍光灯でなかなか暗く、いかにも昔ながらの湯治場風情が炸裂しています。
注)今回は油断して100ワットの明るさの白熱灯型蛍光灯を持ってきませんでした
当然ながら壁は薄く入口も障子なのですが、1泊目は隣室の不躾な客の大声が筒抜けで少々ウルさかったのが残念でした。

コンセントは鏡台横に三又ソケットつきで2口×1です。

寝具は木綿敷布団1+マットレス1+毛布1+木綿掛け布団1(とシーツ)のセットを運んでいただきセルフで敷きます。
もし寒ければ毛布・掛け布団を追加するので声かけてくださいと言っていただき、その後自室斜め前にある布団部屋から勝手に調達したかどうかはともかくとして、布団部屋は常時除湿機が運転中で、布団を乾かす心配りはなかなか結構だと思いました。

なお寒い中で寝るのも嫌だし、炬燵の電源を入れたままにして寒くもなく就寝しました。
使わずじまいのファンヒータもありましたが、よく考えると冬季暖房料の徴収はありませんでしたね。

共同炊事場は旧館1階突き当り右手、部屋からすぐのところにあります。
プロパンガスボンベをここまで運ぶのが大変だからか、コイン式コンロは少々普通より使用料がお高くなっています。
電子レンジがないのと鍋やかん類が少ないので若干不便な感じの炊事場でしたが、多少は慣れでカバーできるでしょう/笑。
福島 不動湯 共同炊事場
福島 不動湯 共同炊事場
福島 不動湯 共同炊事場
福島 不動湯 共同炊事場
福島 不動湯 共同炊事場

こちらの宿には、泉質の異なる源泉が3か所あるようです。
宿自体が崖っぷちに建っているのですが、崖に露出する地層の断面から高さによって異なる泉質のお湯が湧いているようで、崖に沿って風呂が作られているのです。
福島 不動湯 廊下

部屋横にある家族風呂は初日は未稼働、2日目は「女性風呂・申し出により貸し切り」という表示が出ていましたが詳細は不明です。

旧館1階より少しだけ下ったところにある常盤の湯は無色透明・42~43℃の混浴の炭酸泉です。
福島 不動湯 常盤の湯
福島 不動湯 常盤の湯脱衣所
福島 不動湯 常盤の湯浴室内

谷底近くまで階段を下ったところに混浴羽衣の湯と女性風呂があります。
単純泉の羽衣の湯は2槽に分かれていて37℃くらいの低温浴槽が長風呂出来てのんびりくつろげます。
結局2泊3日で自分がいちばん長く入っていたのは羽衣でした。ヌル湯好きなので。
福島 不動湯 羽衣の湯
福島 不動湯 羽衣の湯脱衣所
福島 不動湯 羽衣の湯浴室内

羽衣の湯の横から外に出て谷底にあるのが混浴露天で、うっそうとした福島の山奥の自然の趣が良い風情ながら「入浴希望者が多いので30分以内」の掲示があります。
自分は初日に早めに着いたので、お客さんもいないことだしたっぷり1時間お湯を楽しみました。
福島 不動湯 露天風呂出口
福島 不動湯 露天風呂
福島 不動湯 露天風呂
福島 不動湯 露天風呂

いずれにしても谷底から部屋に戻るのはなかなか大変で足腰にこたえ、高齢者には少々ツラいかもしれません。
しかも階段のかなりの段は上面が傾いていて足場が不安定で、なおさら上がり下りしにくいのです。
福島 不動湯 浴場への階段

にもかかわらずこれまたどえらく辺鄙な立地な割には1泊目は7~8人、2泊目で10人くらいと結構な客の入りでした。もっとも11月下旬以降は紅葉が終わるのと県内有料道路の無料措置が終わったこととで、泊まりは減るのだそうです。
1月5日の送り出し後~3月いっぱいは冬季休業らしいので、ホントの温泉好きが静かにくつろぐなら11月下旬から年末が狙い目でしょう。もっとも、宿へのアクセスは相当の悪路で積雪期でもあり、4輪駆動車以外での訪問は命知らずでもお勧めできません。

この時期にして室内にカマドウマ(東北での俗称「便所コオロギ」)とおぼしき昆虫がちらほら活動しています。カメムシは結構あちこちの宿で見かけるのですが、当宿では逆に見当たりませんでした。
夏場このあたりはそれなりに涼しいだろうが網戸はないし、どんな風なんだろうとは気になるところです。ま、カマドウマだけなら別に害はないんですけど・・・・

チェックアウトするときに帳場に入ったら、お話好きの女将さんに30分くらいトラップされました。
宿の昔話とか、やはり今年になって宿泊客が少ない話とか、いろいろです。
女将さんと話しながら宿代をお支払いし、領収書をいただいて初めて、当宿の正式名称が「不動湯温泉白雲荘」であることを知りました。
通称不動湯が一般的になりすぎて、ほとんど白雲荘と呼ぶヒトはいないのだそうです。

インターネット予約サイトで予約して宿泊されるお客さんも少なくないのだそうですが、予約サイトが当たり前のように20~30%もウワマエをハネるなかで当宿では、それでも直接予約客と差をつけずに接遇されているのだそうです。とはいえ実はやりくりは大変なんだとか。

インターネット予約サイトなんてピンハネするに決まっていて、同じ金額を出しても宿が受け取る額が少ない分だけ普通は待遇が悪くなってあたりまえなのに、なぜに皆さん予約サイトなんか使うのか自分には全く理解できないですね。
当宿に限らず宿泊するときは(予約サイトでリサーチしても)直接予約するほうがお互いのためで賢明だと声を大にして主張させていただきたいと思います。

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