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老沢温泉旅館
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
柳津 西山温泉

≪2012年03月宿泊≫(2泊)

先の奥会津訪問で日帰り入浴した際に自炊湯治も受け入れていると聞いたので、秘湯系自炊温泉宿マニアとして看過できず、高速無料が終わる前にこの際とばかり訪問してしまいました。
1泊2食だと@8500くらいらしいのですが、自炊湯治で1泊だと@3500、2泊したのでお安くなって1泊あたり@3200でした。
福島 老沢温泉旅館
福島 老沢温泉旅館
福島 老沢温泉旅館

なにしろ浴室のたたずまいが独特で、娑婆の喧騒を忘れてしまうような宿です。
玄関は多少温泉旅館らしいしつらえになってはいますが、客室や炊事場はほとんどどこかの田舎の民家そのものなのです。
福島 老沢温泉旅館 玄関
福島 老沢温泉旅館 玄関

お世話になったのは1階客室ですが部屋の識別名はありません。玄関から浴室に向かい、浴室階段の扉前を右折して炊事場に至る途中右側、洗面の向かいの和室です。
福島 老沢温泉旅館 1階客室
福島 老沢温泉旅館 1階客室内
福島 老沢温泉旅館 1階客室内
福島 老沢温泉旅館 1階客室内

窓はないものの障子がほぼ部屋幅あり、廊下が屋外に面しているのでそれほど暗くはありません。もっともなぜか天井が低く(175cmくらい)身長のあるヒトだと頭をこすりそうな部屋です。2階にも数室の客室があり、ほぼ同じような造りですがこちらは十分な天井の高さでした。

廊下との仕切りは障子一枚で、室内は畳敷き8畳+床の間2畳弱です。
6チャンネル映る26インチワイドの無料デジタルテレビ、こたつ、灯油ファンヒータ、お茶セット、ポットがあります。
自炊湯治でもありアメニティはティッシュのみ、部屋鍵はありません。
ちなみにチェックアウト時に宿名を染めたタオルをいただきました。

コンセントはTV横に2口×1(TVで1)、ファンヒータは隣室とのふすま近くにあって、その電源は隣室から引かれていました。
部屋には押し入れは無く、家人がマットレス1+木綿敷布団1+木綿掛け布団1+毛布1を持ってきてくださったのを、セルフで敷きます。

風呂は玄関入って左手方向、突き当りのドアから1.5フロアほど階段を下った湯屋に、温泉神社が祀られた混浴浴室があります。
福島 老沢温泉旅館 湯殿降り口
福島 老沢温泉旅館 湯殿階段

もっとも混浴とはいえ、浴室階段のドアに「ただいま女性入浴中ですのでしばらくお待ちください」の札があるので実質交代制になっています。

2~3人サイズの浴槽が3槽あるものの給湯量調整は全くのマニュアルで、湯温のコントロールはかなり熟練が必要です。源泉温度が高いので油断すると激熱になりますが、浴槽が小さいので20~30分ほどでかなり温度変化するようです。
シャワーや蛇口等はありません。

一見、「時ならぬスコールに見舞われて水没した古代遺跡の発掘現場」みたいに見えなくもない(笑)のですが、なかなか今時こんな風呂に出くわすことはないでしょうから、そういう意味では都会の人間にすれば非日常が味わえてしまいます。
福島 老沢温泉旅館 脱衣所
福島 老沢温泉旅館 浴室内
福島 老沢温泉旅館 浴室内
福島 老沢温泉旅館 浴室内

残念ながら時節柄、浴室内は室温が低くて湯気が激しく、あまりいい写真は撮れませんでした。ご興味ある方は、「会津 西山温泉 老沢温泉旅館」でインターネット検索してみて、コンディションの良い頃に撮影した方の写真を探してください。

炊事場は昭和初期の田舎の台所といった感じで、家人の食材や生活道具などもたくさん置いてあります。電子レンジはありませんが、女将さんにお願いすれば別の自宅炊事場のもので加熱していただけるとのことでした。
福島 老沢温泉旅館 自炊炊事場
福島 老沢温泉旅館 自炊炊事場
福島 老沢温泉旅館 自炊炊事場

ちなみにこの近辺で自炊湯治宿泊を受け入れているのは当宿だけだそうで、意外と首都圏あたりからもリピートがあるのだそうです。
週に2回宿前まで移動販売車が来るとのことで、選り好みさえしなければ買い物に走らなくてもまぁ普通に自炊滞在はできるようです。

超田舎の親戚の家にホームステイしているような、そんな雰囲気の湯治宿です。

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