石塚旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
雫石 国見温泉
≪2013年09月宿泊≫(2泊)
いつの間にか秋が深まりつつあることにふと気づくこの時期、イロイロと心労が多くて(笑)リフレッシュマイセルフのために訪問しました。
無論自炊で今回はオール込み@2805×2泊、都合¥5610とショートステイです。
本当は今季の最終営業の頃の10月下旬にお邪魔したかったのですが、その頃にちょっとしたストレスの原因が予定入りしていて訪問は難しそうなので、たぶん今回が今シーズンの暮れのご挨拶の心づもりなのです。
下界でウロウロして到着したのは14時過ぎ、事前情報のとおり長年お世話になった自炊棟の竜川荘は影も形もなく駐車スペースになっていて、若干心寂しさを感じる投宿となりました。
帳場に入ったらバイトのおにいちゃんが「お泊りですか?」という横からご主人が「あ、この人は部屋番だけ教えてあげれば案内もしなくていいから」って、もはやお客さんでなくてこの人になってるのはまぁ長年の常連さんの貫録ということにしておきましょう。
今回通達いただいお部屋も前回同様国見荘(ってか自炊は国見荘しか残ってないんだけど)の5号室です。
前回室内照明に若干ナニカと支障があったので早速部屋に入って室内照明をチェックしたら、今回はそもそもうまく点灯しません。
さすがに長い夜を無灯では過ごせないので帳場で女将さんにその旨申請したら、「じゃ6号室に入って」とのことで、今回の滞在は6号室に速攻チェンジとなりました。
6号室も5号と全く同じで、木の引き戸(内鍵あり)をはいると踏み込み0.5畳、畳敷き6畳です。
長期滞在用に作りつけの棚が充実していて、窓にはしっかりしたカーテン、ちゃぶ台だけがある部屋です。
室内照明は裸白熱灯×1のみの石塚旅館の伝統的自炊客室仕様になっていて、コンセントなんぞありません(一応共用スペースに掃除機用のコンセントはあります)し、自炊なのでアメニティも一切ありません。
寝具は5号室にご用意いただいていた木綿敷布団×1、木綿敷布団×1、毛布×1をセルフで移動しました。
今回は珍しく国見荘にもう一組(一人)お客さんがいましたが、連泊じゃなくて入れ替わりで別のお客さんが入っていました。
たまに自炊宿泊するお客さんは見かけるものの、連泊するお客さんはそう多くはありません。ホントは連泊してのんびりするのがいいんですけどね。
お湯は相変わらず臭くて緑色で東北屈指のお湯です。
自分で思っている以上にお疲れ気味なのか到着日夕方の長風呂がツラかったので、1日目は露天に30分入浴、30分ほどうたた寝したあと再度1時間ほど入浴しました。今回は3日間通じて湯温39℃ほどのジャスト温度で、日帰り客たちが若干ヤカマシいものの実に快適でした。
夜は標高が高いこともあってなかなか冷え込みます。
下界では日中21~22℃くらいで夜も寝心地最適なシーズンなのですが、当地では木綿掛け布団と毛布を使い、長袖トレーナーの上にフリースベストを着こんで寝てちょうどよいくらいです。
しっかりした湯疲れに酒の酔いも手伝って快適によく眠れ、体の芯にこびりついている疲れもほぐれそうです。
今季までは自炊部に自由に使える鍋釜調理器具・食器類が常備されていましたが、平成26年度営業からは無料コンロや冷蔵庫はそのまま留置するものの、鍋釜調理器具・食器類は撤収すると聞いています。
やはりその方針に変わりはないようで、まぁすぐにすべての鍋釜食器類を一気に処分するわけでもなさそうだけど、順次減らしていくようです。
使ったものを放置して帰るなどタチの悪い客が増えているようで、東北の美しき自炊湯治文化の先行きがおおいに懸念されるのです。
まぁもっとも、少々自炊宿泊のハードルが高くなるもののそれはそれでホントに筋金入りの自炊客だけが来るようになるとしたら、それはそれなりにいい事なのかもしれません。
ともあれ当宿もあと1カ月ほどで今季の営業が終わり、長い冬眠にはいります。
こんなにいい温泉なのに、年間半分しか営業していないなんてもったいないと思うのです。
アクセス道路が積雪通行止めになっていないのが半年だけなので、宿がサボってるワケではありませんし、限られた財源を工面している岩手県を責めるつもりもないですが、もう少し長く営業してほしいものです。