古遠部温泉
東北(青森県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
平川 古遠部温泉
≪2014年06月宿泊≫(1泊)
2年近くご無沙汰してしまっていた当宿、高速料金の土日割引が改悪される前に青森に走るならちゃんと挨拶しておくべきであろうとお邪魔することにしました。
2012年の「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に選ばれて2年、その後どうなんだかとても気になっていたので。
宿のチェックイン時間は15時で、八九郎温泉を冷やかして到着したらだいたい良い時間でした。
前回はチョコの家には気付かなかったよなぁ、と思いながら玄関のスリッパをはいてチェックインしたら、それは日帰り客用とのことで使い捨てスリッパを提供されました。そういや対応いただいたのは確か以前「女将代理」の名札をつけていたおねぇさんだったと思うんですが、現代的な顔立ちはかつてのままながら少しふっくらされたような気がしました。
きっとお幸せなんでしょう。
消費税増税に伴いお値段は少し上がって1泊2食で@8300、自分のように食事を取らない場合は短期だと素泊まりでオール込み@4500、長期なら湯治料金適用になるのだと思います。
ご案内いただいたのは前回と同じ「梅の間」でした。
前回変わらずやや小規模な炊事場やソファセットも同じフロアにあります
梅の間は外鍵つきの木扉を廊下にスリッパを脱いで入室する6畳+濡れ縁1.5畳の部屋です。
室内設備は和テーブルと、BSで9チャンネルと地デジで5チャンネル映る16インチ無料デジタルテレビ、時計、ポット&お茶セット、扇風機、エアコンといったところです。
板敷きの濡れ縁には100リットルほどの2扉冷蔵庫・鏡台あります。
窓に厚手のカーテンと網戸があって、濡れ縁との仕切りは障子です。
この時期コンディションによっては夕方~夜は蛾が集光してきて、窓を開けて網戸にしていると蛾の羽根のリンプンで部屋がえらいことになるから開放厳禁、と女将代理に言い渡されての入室です。
アメニティはティッシュ、浴衣、歯ブラシ、フェイスタオルと相変わらず充実です。
カメムシ用と思しきガムテープもちゃんとありますが、今回はお世話にならずじまいでした。
入室時点ですでにマットレス+木綿敷布団+羽毛夏掛け布団+毛布がセットされていました。
押入れにはもう1セット寝具があって、掛け布団シーツはやはり押し入れの中の掛け布団には付いていませんでした。
遮光のよいカーテンのおかげに加えて前夜ちょっと寝づらかったので朝までぐっすりでしたけど、個人的に少し好みでなかったのは枕が薄めで柔らかめだったことでしょうか。
チェックアウト時に館主に、枕の厚さや硬さは好みがあるので、可能であれば好みのヤツを選べるようにすると宜しいのではないかと進言しておきました。
コンセントはテレビ脇2口×1(TVとチュナーで使用)、板敷き部冷蔵庫奥に2口×1、客室内壁に2口×1で、結構充実です。
共同炊事場は水蛇口×2、湯蛇口×1で食器洗い洗剤ありの流しと、無料のグリル付き2口レンジ台×2と冷蔵庫と電子レンジのあるこじんまりした調理コーナーです。
鍋薬缶数個と包丁・まな板、茶碗、小鉢、割り箸程度はありますがお玉とか真剣に料理をするほどの調理器具があるわけではありません。
まぁ厨房にお願いすれば貸してもらえなくはないかもしれませんが、ごく簡単な調理ができるくらいだと考えておくほうが無難かもしれません。
なお男性浴室前洗面所に洗濯機があります。
客室階のトイレは簡易水洗・男女共用ながら洋式・温水洗浄タイプでトイレクイックル常備です。
ただし帳場階のトイレは相変わらずボットンのままだろうと思います。前回訪問時に、厳冬期に水洗水さえ凍る懸念があるので用を足せなくなると困るのでボットンを残している、とお聞きしました。
風呂は男女別内風呂が客室階にあって、日帰り含め人が絶えません。
脱衣所には扇風機・体重計とお決まりパターンなのですが、浴室にはこういう秘湯的湯治宿としては珍しくシャワー&蛇口ブースが1基あり、しかもボディーソープ・シャンプー・石鹸ありです。
湯船は2m×5mくらいの湯船に42~44℃の鉄臭い湯が景気良くじゃんじゃん&ドボドボで、これがまたとても良く温まるのです。
浴槽の縁は洗い場スペース排水口に近いあたりは意図的に肉を盛ってあって、洗い場スペース全面にオーバーフロー湯がながれるように細工がしてあり、トド族への心配りも十分です。
もっとも3~4匹トドられたら陸上は障害物だらけになるので、ホドホドにしていただきたいところではあります。
なお、当宿ではタオルの色が茶色いか白いか見れば、常連さんか一見さんか一発で判別できます。
常連さんになると風呂椅子をきれいに洗ってそれを浴槽内に持ち込んで、浴槽深さが80cmくらいあるので座高を調整しながら入浴しているようでした。
ちなみに20時~20時半、5時半~6時は風呂掃除で入浴できません。
さすがに平日朝の6時過ぎ7時頃までであれば日帰り客もまだ来ないので静かな独占入浴ができますが、平日でも15時頃からは常に入浴者がいる人気風呂です。
前よりは宿泊も増えてはいるようで、まだまだご苦労は絶えないようですがなんとか湯を護り続け遺していただきたいものです。
ちなみにくれぐれも、当宿では携帯電話はつながりませんし無線LANもありません。
前回訪問時に館主から、そういう世俗的なものは他のお客さんの迷惑になったりのんびり寛ぐさまたげになるので使えるようにはしないのだ、と断言されたことを思い出しました。
ちなみにもうじき当お宿の公式ホームページは開設される運びなのだそうです。
どんなサイトになるのか、とてもとても楽しみです。