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温泉民宿栄弥
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
雫石 鴬宿温泉

≪2014年06月宿泊≫(1泊)

以前宿泊した近くの石塚旅館の湯が侮れないものだったので、今回秋田八幡平方面に特攻するアタックキャンプとして鶯宿の当宿に再宿泊してみることにしました。
岩手 鶯宿温泉看板

ホントはまだ未宿泊のもう1軒の自炊宿に泊まろうと思ったのですが満室で、石塚旅館はきっとまた湯が熱いだろうし当宿ならお値段リーズナブルだし快適湯温設定じゃなかろうかと思ったのです。
こちらは2食付きでも@5980~と激安なのですが、すこし古びた風情がありそうな旧館客室素泊まりのほうがさらに安いし居心地もよさそうに思えたので素泊まり1泊@2980+入湯税¥150でお願いすることにしました。

自炊に慣れてしまうと、お宿の都合で出される食事に気乗りしなくなってしまい、レポーターとしては困りものです。
岩手 温泉民宿栄弥

ホテル加賀助さんの左わきを回り込むような細い小路を50mほど入ったところにお宿がありますが、あまりに細い道なので、一瞬ホントにこの先に宿があるのかどうか本気で不安になります。
岩手 加賀助

しかもヘタクソだったら車をこすりそうなギリギリで、そのまま加賀助さんの裏庭に入ってしまいそうな道なのです。
ホテル加賀助さんへの食材配達のトラックが道をふさいでしばらく進めなかったりで、宿に着いたのはほぼ15時でした。
岩手 温泉民宿栄弥 玄関

立地にハンデがあるにしても相当お安くで泊まれるお宿なので、ある程度BOROさは覚悟していましたが、意外とちゃんとしていて逆に驚きました。
岩手 温泉民宿栄弥 玄関
岩手 温泉民宿栄弥 帳場
岩手 温泉民宿栄弥 玄関

まぁ近隣に自炊1泊1600円ほどのお宿があっては、競争上高くできないのでしょうか。

ご案内頂いたのは新館2階階段上がってすぐの栗の間です。
岩手 温泉民宿栄弥 2階廊下
岩手 温泉民宿栄弥 栗の間

旧館素泊まりでお願いしていたのですが、旧館まで客室セッティングをしに行くのが面倒だったのか(笑)、新館だけど料金は旧館相当でOKとのことでした。
自分は古びてもいなくてさほど味のない新館客室よりは旧館客室に入りたかったのですが、栗の間に寝具もセット済みだし、あまり勝手を言うのもなぁ、とお宿のご指示に素直に従うことにしました。

廊下のふすまを開けるとすぐに畳敷き客室で、廊下にスリッパを脱いで入室する10畳間・床の間つきの角部屋です。
岩手 温泉民宿栄弥 栗の間室内
岩手 温泉民宿栄弥 栗の間室内
岩手 温泉民宿栄弥 栗の間室内

室内設備は和テーブル、お茶セット、ファンヒータ、6チャンネル映る無料16インチくらいのテレビ、床の間に鏡台と「忍」の掛け軸ですが、まさか伊賀甲賀の末裔ではないでしょう。

アメニティはティッシュペーパーだけです。まぁ自分は何も使わないのでそのほうがいいです。
木綿敷布団×2+タオルケット×1+木綿掛け布団×1がすでにセット済みで、部屋には押し入れはありません。廊下に面して押し入れが3か所ほどあって、そこから4室ある2階客室にデリバリーするようです。

コンセントは部屋入り口わきに2口×1、床の間脇に2口×1で、床の間側はOAタップで蛸足になっていました。
2面ある窓はさすがに寒冷地らしくダブルガラスで、障子は入っていますがカーテンはなくて朝は少々まぶしいです。

ちなみに後で見学させて頂いた旧館の客室は、多少古びて気持ち薄暗いものの別にボロくもキタナくもなくて、お安くお世話になれるなら自分にはこれで十分に見えました。
岩手 温泉民宿栄弥 旧館客室
岩手 温泉民宿栄弥 旧館客室
岩手 温泉民宿栄弥 旧館客室

もっと渋ければ無理を言って部屋替えしようかと思ってましたがそれほどではありませんでしたが。

基本的に自炊宿ではないので、現状宿泊客用に用意された炊事設備はありません。
玄関脇に談話コーナーみたいなのがあってそこにある120リットルくらいの2扉冷蔵庫は宿泊客が自由に使うことができます。
宿泊客用の炊事設備はないのですが、女将さんは今後自炊湯治対応も検討していきたいというお考えで、当面お宿の厨房を融通することも検討する、というお話でした。
個人的には、近隣の自炊宿にあえて競合するのもどうかということもあるし差し当たって宿泊客用電子レンジを整備してはいかがかと進言しておきました。
女将さんは誠実な人柄に思えるお話ぶりだったので、立地のハンデを梃子にしてこの先いいお宿を築き上げられることに心から期待したいです。

で、風呂ですが、男女別の内湯×1です。
岩手 温泉民宿栄弥 浴室アプローチ

男性浴室は鶯宿の共同泉がひいてあり(たぶん女性側もそうでしょうが/汗)、給湯量は毎分10リットルくらいと多いのに、いったいどううまく冷ましているのか給湯温度50℃弱で一切加水はしていないというお話でした。
岩手 温泉民宿栄弥 男性脱衣所

4.5m×2mちょいの青色のタイル張りかけ流し浴槽に訪問時は39℃~42℃の湯で、日の光が射し込んでいるときなどとてもきれいなブルーです。
岩手 温泉民宿栄弥 男性浴室内
岩手 温泉民宿栄弥 男性浴室内
地域住民は熱湯が好きらしくどうも当宿はあまり銭湯入浴ニーズが無いようで、よって湯はかなり新鮮でした。鶯宿らしいほんのり硫黄臭に綿ぼこりのような湯の華が漂う湯で、適温なのでビリビリするような湯加減ではありません。
石塚旅館も水で割らない源泉そのままですが人気があって入浴者も多い分鈍りがちなので、当宿はある意味お湯でも穴場かもしれません

水・湯の蛇口が4セットあるのですが湯の蛇口から源泉そのままが出ており、湯船よりよほど濃い卵臭が感じられました。むろん熱いので加水しないとかぶることはできませんけど。
シャワー付きの混合栓も1基ありますが、こちらは真湯みたいでした。
シャンプー、石鹸ありでした。
女性浴室をチラ見したら、幅1m、半径2mくらいの扇形のこじんまりした浴槽でした。

個人的にウケたのは浴室前に無料マッサージチェアがあって、これがなかなかお利口さんでかゆい所に手が届くテクニック満載の揉みをしてくれてドライブ疲れがきれいに解消したことでした。

風呂は適温だし利用者が少なそうな分鮮度は良いし、設備はさほど古くはないのに2食付きでも相当お安くお世話になれるのは高得点でしょう。
帳場にWiFi親局があって、パスワードをお聞きして無線LANも自由に使えます。
古びた宿が良いとか立派なホテルがいいといった好みさえなければ、近くの自炊宿は(ご近所を否定するつもりは全くありませんけど)意外と満室なことが多くて安いけど宿泊ハードルは高いので、当宿は思わぬ穴場と言えるかも知れません。

今度お宿の食事でもいいな~という気分の時は是非2食付きで泊まってみたいと思います。

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