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姥の湯旅館
東北(宮城県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
大崎 鳴子温泉

≪2015年01月宿泊≫(1泊)

当宿、自炊宿泊を受け入れているもののどういうわけかあまり表だってそれをPRしていない宿ですが、4年ちょっとぶりでなんとなく久しぶりにお邪魔したくなり、1泊お世話になりました。
宮城 姥の湯旅館

なんとなく敷居が高かったのは正直、自炊するにもガス代、ちょいと機具を持ち込んでも電気代と、ドライな料金システムにナニゲに馴染めなかったからかもしれません。

1泊自炊宿泊@3200+消費税¥256+入湯税¥70の都合¥3526、テレビを借りたり、ガスコンロを使ったり、電気製品を持ち込んで(電気コンロは防災上の理由で持ち込み禁止みたいです)電気を使ったらオプションチャージがかかるのはお変わりないようです。

今回も携帯電話の充電のため、電源コンセントの変換プラグを¥20(税込¥22)でレンタルしました。
コンセントは当宿では特殊なプラグ形状になっており、変換プラグのレンタルをしないと勝手に利用できません。
宮城 姥の湯旅館 貸し出しコンセント変換プラグ

食材を仕入れたりでお宿に着いたのは15時に少し前でした。
勝手知ったるなんとやらで、国道47号線から旧東川原湯旅館と姥の湯旅館の間に入り、建物国道側の駐車場に車を押し込んで、自炊棟玄関の内線で帳場を呼び出します。
宮城 姥の湯旅館 玄関

チェックイン手続きいただいたおねぇさんはまだ入って日が浅いとかで、ヘタすると自分のほうが宿泊詳細に詳しいなか、自炊棟東17号室にご案内頂きました。建物貫通中央廊下を挟んで前回泊まった東16号室の西隣です。
宮城 姥の湯旅館 廊下

宮城 姥の湯旅館 東17号室

部屋さえ特定できればあとはこっちのもんで、オプションを手際よくチョイスします。

当宿は温水暖房が廊下に配管されていてさほど冷え込まず暖房不要だし(でもやっぱり季節がら少々肌寒かったですけど)、テレビは特段見たいと思わないから要らないし、電子レンジが無料で使えるので1泊くらいならガスを使う煮炊きは省略できるし、ツボがわかれば短期ならそれなり快適滞在なお宿ともいいます。
ガス利用なし、暖房利用なし、6チャンネルのテレビレンタルなし、商用電源変換プラグオプションだけお願いして荷物搬入となります。
下足は前回は部屋の前の下駄箱まで持っていくしきたりと聞きましたが、今回は空いていたからか玄関の下足箱に入れるように言われました。

湯治シーズンを外れたようで、滞在客は2階に2室くらい、1階に2~3室くらいで、どうも同じ並びのお客さんはガテン系ビジネス滞在客らしきことが少し遅い時間になって把握できました。

ちなみに自炊棟の廊下は客室を挟んで建物の南側と北側と中央貫通のH形をしていて、その内側に窓のない部屋があります。
北東2部屋、北西2部屋、南東2部屋、南西2部屋、といった感じで基本的に廊下奥側の部屋に入るところに鍵付き扉がある2階建てです。
東17号室は自炊棟南西側1階、自炊玄関から建物逆側に抜けた南側の部屋です。
宮城 姥の湯旅館 東17号室内

大雑把には建物端部の部屋は鍵がかかるものの、中央部の部屋は障子で廊下と仕切られているだけのオープン感たっぷりな部屋です。
宮城 姥の湯旅館 東17号室内

やはり6畳+床の間(というか荷物置きスペース)1.5畳という間取りで窓はなく、廊下との仕切りふすまに鍵はかかりません。
室内備品は和テーブルとちゃぶ台、座布団・座椅子と寝具とシンプルを極めます。
宮城 姥の湯旅館 東17号室内

宮城 姥の湯旅館 東17号室内

事前に搬入された寝具は木綿敷布団×1と木綿掛け布団×1とこれまた伝統的湯治スタイルに磨きをかけた格別な味わいです。
割り切っているというか、アメニティがないのはいいとしてポットもなくてちょっと吹っ切れすぎ感はありますが、部屋着も歯ブラシもタオルも持参、お着き菓子不要の自分は、これはこれで特に違和感なしです。

真面目に自炊する際は、共同炊事場で洗い物をして、調理は部屋の前(廊下窓際に調理台らしきものがある)、煮炊きも部屋の前に各部屋専用として1基用意されたオプション有料のコンロを使います。
宮城 姥の湯旅館 東17号室コンロ台

共同炊事場には自由に使える電子レンジ(無料)と無料冷蔵庫(150リットルくらい)×2、流し×2、食器洗剤とスポンジがあります。¥200コイン洗濯機もありました。
宮城 姥の湯旅館 共同炊事場

宮城 姥の湯旅館 共同炊事場

ただ流しに汚れた鍋や三角コーナーの生ゴミが放置されていて、ちょっと自炊湯治のモラル低下傾向が懸念される雰囲気でした。

部屋前の調理台の下には、各部屋専用でお茶セットと2~3人分くらいの最低限ほどの調理器具と食器が備え付けられており、共同炊事場にも食器ストックがあるので不自由することはなさそうです。
宮城 姥の湯旅館 東17号室食器類ストック

湯治宿らしく自炊部玄関施錠・ガス使用終了・消灯とも21時となっています。

浴室構成は以前と変わらず、源義経風呂(表示:ぼう硝泉)、男女別こけし湯(表示:硫黄泉)、亀若の湯(表示:単純泉)、混浴露天・啼子の湯(表示:含ぼう硝-重曹泉)があります。源泉名と泉質名の多重表示でわかりにくいきらいはあります

旅館部にある源義経風呂は無色透明で綿ぼこりのような湯の華が舞う浴槽があって、チェックイン日39~40℃、翌朝42~43℃でした。
いちおう旅館部宿泊者だけ入浴OKという表示にはなっているけど自炊客も入浴OKで、湯水蛇口は2基あり、シャンプーボディーソープありです。
宮城 姥の湯旅館 源義経風呂入り口

宮城 姥の湯旅館 源義経風呂脱衣所

宮城 姥の湯旅館 源義経風呂

こけし湯、亀若の湯、啼子の湯は建物としては自炊棟側にあります。
宮城 姥の湯旅館 自炊部浴場コーナー

宮城 姥の湯旅館 自炊部浴場コーナー

こけし湯は白濁硫黄泉でチェックイン日42~43℃、翌朝41~42℃で、今は無き東川原湯旅館と同一源泉のはずなのですが、やはり気のせいか少し薄めに感じられます。
湯水蛇口1基(湯は出ず)、シャンプーボディーソープなしです。
宮城 姥の湯旅館 こけし湯アプローチ

宮城 姥の湯旅館 こけし湯入り口

宮城 姥の湯旅館 こけし湯脱衣所

宮城 姥の湯旅館 こけし湯

単純泉と表示されている亀若の湯は、チェックイン日39~40℃、翌朝37~38℃と癖になりそうな塩梅の、ごく僅かに飴色の透明無味無臭湯で、湯水蛇口なし、シャンプーボディーソープなしです。
宮城 姥の湯旅館 亀若の湯入り口

宮城 姥の湯旅館 亀若の湯脱衣所

宮城 姥の湯旅館 亀若の湯

露天風呂の啼子の湯はチェックイン日41~42℃、翌朝42~43℃、無色透明無味無臭ながら浴槽内の岩が輝いて見える少し不思議な湯です。15時~21時女性専用、21時~翌9時男性専用、9時~15時混浴で、湯水蛇口なし、シャンプーボディーソープなしです。
宮城 姥の湯旅館 啼子の湯出口

宮城 姥の湯旅館 啼子の湯アプローチ

宮城 姥の湯旅館 啼子の湯脱衣所

宮城 姥の湯旅館 啼子の湯

宮城 姥の湯旅館 啼子の湯

ちなみに旅館部の源義経風呂脇に、利用条件などは不明ですがこじんまりした貸切風呂があります。
宮城 姥の湯旅館 貸切風呂

宮城 姥の湯旅館 貸切風呂

いずれの湯も毎分数リットルくらいの給湯量に見えました。
滞在中全湯を夕方1巡、朝1巡したあと、やはりナマヌルい亀若の湯に仕上げ入浴して思う存分湯を楽しませて頂きました。

今回の滞在では、自炊部探索してみるとお客さんが住みついてだいぶ経つような感じの部屋が2階に2部屋あって、1階はビジネス泊まり2部屋、宿従業員の住み込み部屋みたいな雰囲気で1部屋、といった感じで稼働率はやや低めでした。
どうもここも湯治宿というより格安の寝場所化している感が無くもなくて、先々が懸念されます。
低価格でお手軽なだけでなく、湯治宿としてのアイデンティティーとお客さんにとっての魅力を主張できないと、どんどん流されていく時代になってしまったのかもしれません。

今回の訪問では、自炊部で前回は見当たらなかった宿のWiFiが自由に使えることが判明しました。

こちらの宿は滝の湯保存会の会員宿みたいで、滝の湯無料入浴券(一人1泊1枚当日限り)がもらえます。チェックアウト後勇んで滝の湯に入ったのはいうまでもありません。
宮城 姥の湯旅館 滝の湯入浴券の案内

宮城 姥の湯旅館 滝の湯入浴券

4浴場を1巡してもうひと風呂入った後に滝の湯に1時間ちょっと入って、ヘロヘロになりましたとさ。

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