三之亟
東北(山形県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
最上 赤倉温泉
≪2015年03月宿泊≫(3泊)
さほど高いハードルではないけどそれなりプレッシャーのかかるイベントを終えて、多少は自分にご褒美してあげてももいいかなと思うタイミングが来たので、ちょっと慰労マイセルフで滞在することにしたのです。
なんやかやと毎週慰労マイセルフしてんじゃね?という説もありますがそれはそれとして、何しろ人それぞれイロイロ事情はあるのです。
昨年は2月だけ3泊4日6食の格安湯治プランがあったのですが、今年は2~4月にわたって企画されていて昨年よりうんとご利用しやすくなったので、今年はスケジュール的に無理せず3月に落ち着いてご利用させていただくことにしました。
3泊4日6食付き冬湯治パック本体価格@11010に消費税が¥880、3泊分の入湯税が@150×3で冬季暖房料などのチャージはなくて都合¥12340の仕上がりです。
さて今日から宿に入って3泊4日という朝の天気予報は、それなり冷え込むとかで良い塩梅の冬型でした。
鳴子を過ぎて山形に入ると降雪も本調子で、赤倉にたどり着くまでに2~3回くらいはホワイトアウトも喰らったりして、いやぁやっぱ冬の湯治は斯くあるべしと音もなく降りしきる雪の中で妙に気分が盛り上がってしまうのです。
そんな感じで3泊4日を過ごしに赤倉に入ったのは、雪が激しさを増す15時前でした。
チェックインは15時なので少々帳場前でお待ちさせていただき、ご案内頂いてセルフで入室したのは215号室、いつもの部屋のひとつ帳場寄りの部屋で、いつもの216号室は同じスケジュールで同じく湯治パックのお客さんが入っていました。
廊下の凹みにスリッパを脱いで部屋入口は鍵付きの開き扉をあけると畳敷き8畳+カーペット敷き濡れ縁2畳(+0・7畳ほどの床の間)の部屋で、24時間小国川の流れの音が聞こえるのも、若干古びてはいるものの居心地がいいのも、いつもの隣室と変わりません。
和テーブル、お茶セット、湯沸かしポット、温水を使っていると思われるセントラル式ヒータが客室内と濡れ縁に各1基、エアコン、床の間に小さな箪笥といった部屋備品も変わらず、テレビがないのも、テレビを見たければ玄関わきの休憩室を利用するのもお変わりなしです。
部屋に冷蔵庫なし、この季節冷やしたいものは窓の外に吊るす感じで夏場は若干不自由かもしれないのも炊事施設がないのもやはりお変わりありません。
湯治宿泊なのに浴衣、丹前、タオル、歯ブラシ、バスタオルとアメニティーは十分すぎるくらいで、お着き菓子「岩風呂の宿」もちゃんとあります。
コンセントは床の間に1口×1で三又ソケットがささっていて、セントラルヒータ裏に使いにくい2口×1があります。
入室時すでに木綿敷布団×2、羽毛掛け布団×1、毛布×1が敷かれていて、押入れには木綿敷布団2枚、木綿掛け布団3枚、枕が3個ほどありました。掛け布団に襟元シーツが別にはめられて清潔感がナイスなのもいつも通りです。
部屋と濡れ縁はやはり雪見障子で仕切られていて、部屋幅全面の窓はカーテンなしのシングルガラスではありますが濡れ縁にもヒーターがあるので防寒上の問題はありません。
インターネット接続したければテレビ室でWiFiが着信できますが、降雪時とかたまに通信障害が発生するのはご愛嬌です。
風呂は例のごとくひょうたん風呂、岩風呂、露天風呂で、いずれも混浴・男女専用が時間交代です。
ひょうたん風呂は玄関からの廊下途中にあり、長さ2.5m幅1.5mくらいの瓢箪型浴槽があり、少し湯の出がよくないシャワーつき蛇口は3基に増えててシャンプー・ボディーソープもあります。時間帯により男性専用または女性専用(貸切にもなる)です。 他の湯とちがってこじんまりと建物内にあるので、厳冬期の脱衣に寒さにふるえずに済む風呂で、今回滞在中は42℃前後だったでしょうか。
小国川沿いにある露天風呂は18時~翌12時が男性時間で結構渋くていいムードで、気温が緩んだタイミングを見計らって久しぶりに少しだけ入ってみました。39℃くらいでなかなか塩梅は良いのですが、スダレで目隠しされているとはいえ基本吹きさらしなので芯まで温まるには少し時期的に辛いところです。
今回もご贔屓したのは8時~18時と21:30~翌7時まで混浴の岩風呂です。
今回岩風呂は滞在前半で高湯が37~42℃くらいで、深湯が42~43℃くらい、中湯が39から44℃くらいに変化していきました。
はじめのうちはもっぱら深湯をご贔屓にしてましたが、3日目あたりからは深湯(42℃)←→高湯(37℃)の無限ループにはまってしまいました。まぁいつもと同じパターンとも言いますが。
当宿は素泊まりもたぶん受け入れてるとは思いますけど、宿泊者用の調理施設がなくて2食付きにしたほうがはるかにコストパフォーマンスがいいので、自分はもっぱら2食付きでお世話になる方針です。
今回も夕食は18:15からでお願いし、食事場所はいつもの個室と違って大広間へのご案内でしたが、相変わらず料理は美味しいし、お値段からするとお値打ち感満点です。
ちょうど自分と同じ日程で新潟からわざわざここまで泊まりに来られた216号室のご夫婦と親しくさせていただきましたが、お二人はお値打ち感の高さに驚愕されてました。
数ヶ月前に旅館宿泊で泊まってこちらの大岩風呂に惚れ込んでリピートされたらしくて、新潟にはこういう安くていい宿はない、近ければ毎月でも来たいと絶賛してました。気持ちよくわかります。
今回は1泊目は新潟のお客さんと2組だけだったものの2泊目は5組ほどでした。
3泊目は土曜夜でもあって、大広間の朝食の配膳を見たら旅館宿泊組も含めなんと12組ほどの客の入りでした。
朝食はお決まりの8時から大広間です。
こちらもお値段の割には充実で基本を押さえ、ご飯の炊き具合も量も十分で満足感のあるものです。
1日目なぞ腹が減っていたのでつい、お櫃のコンビニおにぎり4個近くあるご飯を全部食べてしまいました。二日目からはさすがにセーブしましたけど。
今年は3泊6食湯治パックは2月・3月のみならず4月も継続実施なので、実は今季は本気でもう一回参戦しようかと考えているのです。
館主は思ったより意外と利用者が多いと満悦顔でしたが、風呂や料理のポテンシャルから考えてもっと繁盛して当然だと思うんですけどねぇ、プロモーションがヘタクソでなにしろもったいないです。