須川高原温泉旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
一関 須川温泉
≪2017年10月宿泊≫(1泊)
呑気に風呂三昧もしてられないのですけど、うんと長年お世話になっているこちらの今年の営業ももう数日で終わりなので、一泊自炊オール込み@5500でしばしのお別れを告げに来ました。
宿から宿泊料割引サービスになる年賀状が届いていたけど、9月末で有効期限切れになっていたので今回は正規料金での宿泊になります。
国道342号線を登っていく道中はヘタクソなドライバが先をふさいでグズグズな数珠つなぎになるし、平気でセンターをはみ出てくる下り対向車もいて、ヘボは山に来るなと叫びたくなります。
国土交通省や岩手県警は是非とも真湯あたりに運転技能テスト会場を設けて、ヘボの入山を規制すべきでしょう。
登る途中の紅葉はかなり色づいているものの、発色はイマイチでした。
下界は18℃でも雲の上まで来ると10℃、過ごしやすいとはいえ平日なのに思いのほか人出が多くちょっとざわざわしてる感じで、紅葉ピークは一週間ほど前だったらしいけどまだ紅葉を愛でることができます。
宿周辺は繁忙期なだけにかなりな人出で、フロントをさばいていたのは65~70才くらいの新人(??)のおっちゃん一人、無理な人員削減のため客が多い今日は業務がまわっていない印象でした。
おっちゃんから聞いた今日のお家は615号室、人手不足が目に余るのでセルフで入室します。
なんとなく須川荘も来迎館にも人の気配がたくさんで、さすが書き入れ時だけにいい塩梅に部屋が埋まってるようです。
外鍵がかかる木の開き戸を入ると0.5畳の踏み込み、畳敷き客室スペースの窓側には2畳ほどのキッチンスペースがあります。
室内設備はヒーター、5チャンネル映る14インチデジタルテレビと金庫、座卓とお茶セットで、キッチンには120リットルくらいの二扉冷蔵庫、流し、無料コンロが一基、食器棚があり、食器少々、鍋大小、やかん、包丁・まな板が常備です。
食器洗い洗剤とスポンジは常備されていないので持参するか1階売店で調達することになります。
供用電子レンジが自炊棟入り口に配置されているので、ナンチャッテ自炊も不都合はありません。
部屋備え付けのセルフ敷きの寝具は木綿敷布団×6、木綿掛け布団3、毛布が3枚あり、毎回使わない丹前と浴衣も3セット用意されていました。
コンセントはテレビ横に二又ソケットつきの2口×1、キッチン流し脇に冷蔵庫用の1口×1があります。
615号室は窓の外目の前に階段棟があって、夜間は常夜灯が明るくてあまり寝心地の良くない部屋なのですが、まぁ一泊だから我慢できるでしょう。
夕食の仕込みとか寝具のセッティングとかして大日湯に突入したのは15時、今日は41℃くらいでまぁいい温度なのですが、やむを得ないものの入浴者が多いからちょっと湯は鈍っています。
常時4~5人が入浴している感じの混み加減で、感覚的には日帰り入浴:登山の帰り湯:泊まり=2:2:1くらいでしょうか。
今日はガスは出てはいないんだけど気温が低いために湯気が猛烈で、露天だけほぼホワイトアウトな状態です。
なので今回は露天の写真を撮るために、入浴客が途切れて一瞬ガスが晴れる瞬間を待ってかなりな長湯になったのでした。
そんな大日湯でまったりと須川の湯を楽しんだ後、夕食は今日も餃子祭りです。
前々から美味いらしいという情報をキャッチしていたコストコの冷凍餃子が一関のローカルスーパーで販売されていることを知って、山に登る前にゲットしてきたのです。
まず12個を焼いて、それを食べている間にもう一枚の合計24粒を賞味しましたが、なるほどなかなか美味いしコストパフォーマンスもいいし、評判がいいのを納得しながらの晩酌です。
ちなみにフライパンは部屋には常備していないのは知っていたので、たぶんフロントに頼めば貸してもらえるとは思ったけど小さめのヤツを持参してきました。
良いお買い得品に出くわせばホントにリーズナブルなスーパーで、今回は@50の赤海老もゲットしたのですが結構大きいし味もお値段以上で十分満足でき、充実の夕食でした。
格安スパサラダも十分美味いしローカルスーパー侮りがたしです。
コンビニ弁当を買ってきて須川荘入り口の電子レンジでチンしているお客さんも見かけましたけど、水道の水はすでにかじかむくらい冷たくなっているので、この時期は持ち込み惣菜で食事を済ませ水洗いや調理をしないという選択もおおいにアリだと思います。
昔は窓はシングルガラスだったような気がするのですがいつの間にかダブル化していて、比較的室温低下はマイルドになっている気はしつつ、でも夜間はそれなり寒いだろうし弱暖房を入れて早々に寝ました。
翌朝は外気温はおそらく一桁前半だと思っていたら1℃だそうで、さすがに屋外で服を脱ぐ気になれずまず内風呂に出動したのが6時でした。
ピリピリくるけど湯温は43℃くらいでしょうか、鈍っている、というほどではないけどやはり少々湯が劣化気味で、まぁやむを得ないでしょう。
入浴者が入れ替わりながらも常時5~6人いて、滞在者の多さを物語ります。
内風呂で体を温めて間を置かず大日湯に出撃、こちらは寒さが嫌われて空いているだろうと思ったら予想通り先客1名でガラガラでした。
湯温は41℃ほど、今朝も湯気が強烈でホワイトアウト状態で、換湯はされてはいなさそうだけど湯の状態はまぁまぁでした。
ダントツで湯の状態が良い霊泉は44~45℃ほどはあって、我慢してせいぜい1~2分耐えるのが精いっぱい、湯の中で身動きすると熱さで体が痛く痺れるくらいの温度です。
とはいえ普段はそもそも足首までつかることさえできない熱湯なので、かなりフレンドリーコンディションではありました。
チェックアウト前にもう一度30分ほど大日湯に別れを惜しんでこれで今年の須川は予定終了という訳で、来年5月の再会を密かに心に誓って山を降りたのでした。
昔に比べると湯にパンチは無くなったしオペレーションに覇気が無くなったけど、そうはいってもまだまだ魅力十分な湯治場で、しっかり疲れた心身を修復できたのでした。