中の湯
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
猪苗代 横向温泉
≪2018年05月宿泊≫(1泊)
はるばる奥土湯赤湯温泉まで旧友に会いに来て息災なのは確認できたとして、それだけで帰仙するのももったいないような気になってついでにこちらにも一泊することにしました。
こちらは一見さんは宿泊お断り自炊オンリーの宿で、宿泊予約電話をいれると例によって「アンタうちがどんな宿だか知ってるの?」みたいな相当に不機嫌な感じの女将さんが出てくるのですが、過去数回宿泊したことを告げるとイキナリ友好的になって宿泊を了解されるのです。
とはいえ、過去に宿泊したことを証明する合言葉とか求められたりするわけではありませんけど。
今回は一泊@3300+消費税¥260+入浴料¥150+入湯税¥150+コタツ使用料¥300でお世話になったのですが、シーズンや部屋によって、オプション料も含めて若干宿泊料に変動があります。
当日は前泊の好山荘から少し寄り道をして、14時に宿入りですが、毎度シブ過ぎるレトロな風情です。
やけに風の強い日で標高も高いから肌寒いくらいで、とはいえ特に滞在に支障があるほどではありません。
以前は14時チェックインだったのですが15時インにルールが変わったのだとかで、でも好意的に迎え入れていただきました。
以前も今後もチェックインタイムを順守しようなんてキモチはこれっぽっちも無かったりしますが(笑)
ご案内いただいたのは62号室、帳場脇を奥に進んで階段を2つ上がった、いわば新館というにはBOROすぎる、帳場棟とは別棟の2階真ん中あたりの客室です。
荷物が多ければ新館の勝手口まで車を乗り付けることもできて、勝手口前は結構常連さんの車で玄関前より混みあってたりします。
当日は土曜日で自分を含め4組5人の宿泊があるようで、女将さんが持ってきた宿帳によると5月前半ですでに20組近い宿泊があって、いつもながら世の中物好きが多いものだと思うのです。
しかも全員あろうことかこの宿にリピーターですから、世の中わからないものです。
62号室は内鍵のみかかって、食器や鍋類と40リットルくらいの冷蔵庫も設置された踏み込みが1畳と、畳敷き7.5畳のまずまず広さがあって古いけどのんびりできる客室です。
室内設備は6チャンネル映る19インチくらいの無料液晶テレビ、湯沸かしポット、コタツ、座椅子、お茶セット、窓際にソファーといったところで、いちおう電気ストーブも置いてあります。
アメニティはなにもないけど、お着き菓子のいい湯だなと梅抹茶がありました。
当日はそれほど寒くはなかったけど当地ではいちおうまだ冬期間のようで、コタツには電気が入っていました。
窓はガタピシで隙間風がよく抜けるシングルガラスで、雪見障子がはまっているだけだから冬は滞在は厳しいでしょう。
夏も網戸がないから夜には窓を開けづらいし、都会生活者としては毎回、滞在環境的に辛そうに思えます。
踏み込みと畳敷きの間にカーテンが下がっているので、夏場昼間は扉も窓も開放して風を通して過ごすのだろうと思います。
押入れには木綿掛け布団・毛布・マットレス・木綿敷き布団が3セットほど入っていて、キモチ湿気ている印象です。
コンセントは部屋中央テレビ脇に2口×1があって延長コードが刺さっていて、今回使わなかった踏み込みの冷蔵庫にはここから延長コードで給電するようでした。
風呂は、玄関から左手に進んだ右手の牛乳販売機脇を下ったところです。
女性の脱衣所は風呂休憩コーナーを突っ切った先の赤いのれんの先にありますが、男性脱衣所内からも女性脱衣所へ入る扉があります。
浴室は女性優先×1と混浴×1ですが、女性浴室は利用者がいないときは男性が入ってもいいルールらしいので、ご婦人は確認してから服を脱ぐのがお勧めです。
混浴室には浴槽が2槽あって、向かって右は霊泉、左は普通(?)の温泉なようです。
霊泉のほうは普通泉より少し低温に設定されているようで、今回で40~41℃、普通泉は42~43℃でした。
女性浴槽には普通泉が引いてあるようで、でも霊泉も普通泉も炭酸鉄泉に思えて違いの判別は微妙だったりします。
霊泉の方が、キモチ赤茶色の細かい綿くずのような湯の華が多めに漂うような気はしました。
毎日(早朝)湯を落として掃除するとの掲示があったから入浴できない時間帯もあるかもしれませんが、寝坊なので今まで掃除中に出くわした記憶はありません。
個人的にはもう少し低温を期待していたのですが、もっと寒いころならナマヌルい湯に入れたのでしょうに今年はちょっと遅れてしまいました。
脱衣所だけでなく女性優先浴室と混浴室も扉で通じていて、ほぼいつもフルフリーで行き来できます。
男女浴室仕切り壁のところに朽ち果てたような蛇口が1基あって温かいほうの源泉が出るので、湯船の湯で髪を洗うのが苦手な人でもなんとかOKです。
もっとも気を付けて操作しないと、蛇口が引っこ抜けてしまいますけど。
なお浴室外に露天風呂が2槽あって、夏期は両浴室から外出入浴することができます。
今回は上のほうがやや高温で43℃くらい、下側が39℃くらいでブヨは出ませんでした。
川べりで解放感があって、のぼせたら脇の川に足を突っ込んでクールダウンするのもオツなものなのです。
ちなみに脱衣所にはドライヤがありましたが、浴室に石鹸やシャンプーは期待できなさそうです。
自炊の食事用意は、廊下突き当たりの共同炊事場でやることになります。
貸し出し炊飯器はあるし、電子レンジ、オーブントースター、無料コンロ5基ほど、鍋釜薬缶多数、調理器具もそこそこで食器も多数、食器洗い洗剤もあって不自由なしです。
ショーケースタイプの冷蔵庫は電源は入るけど、冷え具合は今回未確認です。
以前は資源ごみは基本お持ち帰りだった気がしますが、今はちゃんと分別してねテキな掲示が貼りだされていました。
今回の夕食は野菜炒め、しめ鯖、焼き厚揚げ、味付焼肉少々、メンチカツと奮発して、豪華で満足満腹の夕食でした。
ちなみに風呂場脇の洗面所には洗濯機があって長期滞在もOKだし、トイレは男女共用だけど洋式水洗だし、設備的には滞在環境はまずまずです。
さすがにWiFiはないけどFOMA電波もちゃんと届いていて、ほど良く娑婆と交信することもできます。
チェックアウト日は風呂上がりでホカホカだったからそんなに寒いと思わなかったけど、朝スカイラインに積雪があってスノータイヤ規制がはいったそうで、朝10時時点で外気温8℃だったから、早朝は一桁前半だったかもしれません。
5月下旬に入っても奥土湯は晩冬だったのでした。