須川高原温泉旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
一関 須川温泉
≪2018年08月宿泊≫(2泊)
例年に増して消耗とダメージのはなはだしかった今年のお盆、かろうじて乗り切ったものの腹痛とか腰痛とか心身に変調をきたすほど堪えてしてパフォーマンス低下が甚だしく、これではいかんと2泊ばかり湯治することにしました。
目指すは標高1000m超えの夏でも涼しい須川温泉、毎年恒例夏を乗り切る避暑兼お盆疲れを癒す自炊湯治休暇なのです。
今年も宿は水曜日が定休日で基本的に水曜のチェックインアウトはできないみたいで、それを外しての2泊通常料金は1泊目@5500、2泊目@4500です。
例によって宿からの年賀状が割引券になっていて一泊目が▲¥200の@5300で、2泊目はなんとポイントカードが満点になったので▲¥1000の@3500で泊まれました。
ながらくご愛顧していると良いことがあるものです。
数日前に電話予約で宿泊OK、一関からの国道342号線は途中で道路工事が行われていて、初夏には通行止めになっていたものの今は一車線交互通行になっているそうで、アクセスには問題ありません。
当日の娑婆はちょっと汗ばむけどこの時期にしては過ごしやすい25~26℃、腹ごしらえや食材仕込みとかは昼までに完了して、あとはグズドライバーの邪魔さえなければ一気に栗駒を駆け上り、仙人水で給水後は宿入りするばかりです。
下界は曇りだったけど中腹あたりから雨模様で、順調に宿についたときは気温19℃のそこそこな雨量です。
にもかかわらず大型バスが乗り込んでいたり、日曜日だとはいえ当地にしては結構な人出です。
どうも前日の大曲の花火大会から流れてきたお客さんも少なくないらしく、フロントはあっぷあっぷして過負荷状態に陥っている感じです。
予約時には620号室とのことだったけどチェックインで提示されたのは618号室、620号室は先客ありだそうで今日は自炊部泊り客も多いようです。
615号室あたりだと窓外目の前に階段棟があって、眺めがイマイチなのと夜間常夜灯が明るくて寝付きにくいのですが、まぁ直前予約だし618号室なら文句は言いますまい。
部屋は外鍵がかかる木の開き戸を入ると0.5畳の踏み込み、畳敷き6畳客室スペースの窓側には2畳ほどのキッチンスペースがある自炊部標準タイプの客室です。
室内設備はヒーター、5チャンネル映る20インチ強の液晶テレビと金庫、座卓とお茶セットで、キッチンには120リットルくらいの二扉冷蔵庫、流し、無料コンロが一基、食器棚があり、食器少々、鍋大小、やかん、包丁・まな板が常備です。
食器洗い洗剤とスポンジは常備されていないので自分は持参しますが1階売店で調達できます。
共用電子レンジが自炊棟入り口に配置されているので、ナンチャッテ自炊も不都合はなくて、今回は時々電子レンジ前に佇んでいる湯治客さんを見かけました。
部屋のセルフ敷きの寝具は木綿敷布団×6、木綿掛け布団3、毛布が3枚あり、毎回使わない丹前と浴衣も3セット用意されていました。
コンセントはテレビ横に三又ソケットつきの2口×1、キッチン流し脇に冷蔵庫用の1口×1があります。
入室直後の大日岩はガスがかかっていて、部屋からはほとんど姿が見えません。
寝具をセットしてなにはともあれ大日湯に直行、日帰り客も多いので湯は少々鈍っていて雨も降ったりやんだりですが、41℃くらいの湯を1時間ほど楽しみます。
風呂からみてもやはり大日岩は現れたりガスに包まれたりで、なかなか幽玄ではありますがカメラ映えはイマイチです。
春に訪問した時は湯がかなり薄くなった浴感で心配でしたが、十年前には及ばないもののそれなり強い湯質が回復しているようでほっとしました。
夕食の仕込みをしたら夕食前にもう一風呂大日湯を攻めます。
近頃は週2回くらい換湯してコンディション維持をしているのだそうで、今夜も換湯の予定らしく、明朝の湯に期待を込めて41℃ほどで1時間ほどの入浴です。
風呂上がりに霊泉を覗いたら44℃くらいで入れないこともないなと思いながら、でも発酵麦汁飲料の呼び声に抗えず部屋に戻りました。
今夜の晩餐は豚テキ、しめ鯖、野菜炒め、冷ややっこで、地元資本スーパーで調達した豚テキとしめ鯖はあまり旨くなくて残念でした。
結構品揃えが面白くて安いスーパーなんだけど魚介類の品ぞろえが良くなかったし、調理・調味食品も苦手なのかもしれません。
晩酌後の記憶はまったくありませんけど、それも湯治の醍醐味です。
翌朝は6時過ぎに起床して、満を持して換湯された大日湯に突入です。
半袖Tシャツでは肌寒いなか、やはり涼しいだけに湯気が激しくておぼろげな大日岩を眺めながら41℃強の新鮮な湯を味わいました。
駐車場に止まっている車が結構多くて、宿泊客が多いようでいつの間にこんなに人気宿になったんだろうという感じですが、風呂はさほど混んでいないので快適です。
昨夜は雨天だったし翌朝もそこそこなガスがかかっていて、栗駒山荘にDOCOMOアンテナがあるらしいのですがMVNOのSIMはあまり通信速度が上がりません。
2日目午後ガスが晴れてきてからはそこそこ通信できるのですが、まぁ静養にきてメールやフェイスブックをガツガツやるものでもないのでほどほどにしました。
昼前にまた大日湯で小一時間まったりした後、昼食はささ身フライカレーにしてみました。
カレーは今回初めて買ったレトルトなんだけど、なかなかホットで旨味もあるし酸味にキレがあって、結構気に入りました。
2日目は結局昼食後ちょっと昼寝して一風呂、夕食の仕込みをしてから本日4回目の風呂を経て夕食、まさに心身を湯治するためだけに一日を費やしました。
昼過ぎは気温も上がり大日湯の撮影コンディションも改善された感じです。
夕方には内湯大浴場にも入りました。
こちらは室内だけにちょっと湯温が高くて43℃くらいでしょうか、でも大日湯よりキモチ湯が新鮮な気がしました。
せっかくだからチャポンと20秒くらい浸かった霊泉は、普段よりは入りやすい44~45℃くらい、じっとしていれば入っていることができるけど動くと熱さに打ちのめされる湯で、熱さに追い立てられるように晩酌に逃げ帰りました。
今宵の晩酌は野菜炒め、ホルモン焼き、イワシフライ、豚軟骨と豆腐煮込みです。
豚軟骨は前日から煮込み続けた力作で、その煮汁で煮込んだ豆腐も不味かろうはずがありません。
テレビニュースでは、各チャンネルで猛暑日連続記録が更新されたとアナウンサーが声を枯らしていますが、ここ須川では猛暑とか酷暑とかどこ吹く風といった塩梅です。
妙に宿泊客が多いのはもしかすると避暑の宿泊なんだろうかと思いますが、従業員さんもいつになく宿泊客が多いのを不思議がっていました。
理論的には標高が100mあがると気温が1℃下がるので、夏場の須川の過ごしやすさは特筆もの、だから自分は盆明け体力回復の避暑湯治は須川イチオシなのです。
チェックアウト日は朝からまた雨、今回は天候に恵まれません。
雨の切れ目に30分ほど大日湯を味わった後、大浴場に立ち寄りますが、人が多いとまでは言わないものの、風呂から人が途切れることがありませんでした。
以前から若い従業員の減少に歯止めが効かない当宿でしたが、今回初めてというかついにというか、大陸系の名前を名札に書いた従業員さんを見かけました。
仕事場としてはさほど人気のなさそうな職場ですが、なんとか定着してほしいですね。
2泊3日、かなり静養できパフォーマンスが回復しました。
10月下旬あたり紅葉が終わった頃にでも、もうひと風呂入りに来たいものです。