中の湯
東北(福島県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
猪苗代 横向温泉
≪2019年05月宿泊≫(1泊)
今年のゴールデンウィークも資料作りとかしてたら他人事に過ぎ去って、でもどのみち渋滞とか人いきれは苦手だし喧騒のピークが過ぎてから遊ぶのがツウなのさと思ってたら、首肩がどうしようもなくゴキゴキになってきたので思い切って風呂に入りに来たのです。
例によって自炊一人1泊@3300+消費税¥260に、入湯税¥150と入浴量¥150、コタツ代¥300の都合4160円の仕上がりです。
10連休ゴールデンウィークの最終日、たいていの人は遊び疲れて今日は家でゆっくりだろうと見越しての出撃ですが、家を出て福島市内の昼食ポイントまでの道中も昼食も宿までの道中いずれも、想定通り渋滞も混雑もない快適な湯治旅となりました。
24℃の行楽日和な下界で食材や水分を買い求め、下ってくる車の多さに目を見張りながら半年ぶりに奥土湯に足を踏み入れたのは14時半頃、気温は12℃とさすが標高800メートル超えの涼しさです。
チェックイン時間は去年から15時に早まっているのは先刻ご承知で、例によって早く湯につかりたいから何食わぬ顔でフライング入場します。
玄関を入ったらなんだかやけにたくさん履物があって若干不安を感じつつ、帳場で昼寝していた女将さんにご案内頂いたのは玄関の斜め上2階の5号客室、かろうじて障子に内鍵があって変形10畳のそこそこ広さがある、以前一度お世話になったことがある部屋です。
宿帳を記入しながらページを繰ってみるとゴールデンウィークに30組くらい宿泊があったようで、新館側の部屋は片付けとか追い付いていなくてこちらの部屋にご案内になったんじゃないかと思います。
室内設備は6チャンネル映る19インチくらいのテレビ、コタツ、お茶セット、湯沸かしポット、冷蔵庫、食器入りの食器棚、籐椅子です。
押し入れには木綿掛け布団・毛布・木綿敷き布団が10セットくらい収納されていて、いったい何人部屋なのかよくわかりません。
ちなみに掛布団はかなりずっしりなヤツで、少し寒いので2枚掛けして寝たら少々重苦しかったです。
アメニティはなにも無いものの、お着き菓子の会津ミルククッキーと赤べこベッコベコと梅抹茶がありました。
コンセントはテレビ脇に2口が2基あって各々三又ソケットが刺さっていて、TVと冷蔵庫とコタツに給電して残り4口で布団乾燥機とか携帯充電機とか使う余裕はあります。
さて寝床を設営し布団乾燥機を稼働させたらなにはともあれ、という感じで風呂に突入します。
風呂は玄関左手、牛乳販売機脇の階段を下った先にあるのですが、脱衣所に入って脱衣かごが半分以上使用中なのにビビります。
浴室をのぞいてみると先客12名ほどが入浴中、まぁゴールデンウィーク最終祝日の15時頃だからやむを得ないでしょう。
男性浴室というか混浴室の浴槽は2mほどの正方形×2が隣り合わせになっていて、温度も湯の華の量も浴感も異なっていて別源泉のハズです。
脱衣所からみて右は38℃ほどで給湯量毎分数リットル、細かい茶色綿くずのような鉄の湯の華がわずかに漂う霊泉と言われる湯で、向って左は41℃くらいで茶色い湯の華が霊泉よりかなり多い感じです。
泉質表示が一枚しか掲示されていないのがどうも合点がいかないのですが。
来るたびに湯の華の状態とか微妙に違っていて、やはり温泉は生き物なのですが、いずれにしても炭酸鉄系なのは変わりません。
女性風呂は高温の源泉が給湯されているようで、両浴室の間には霊泉に入りにくる女性のためのアコーデオンカーテン出入口が設けられています。
屋外には手作り露天風呂が2槽あるのでせっかくだから軽く味見しましたが、雨が降り始めたし内湯が15時半すぎて空き始めたので、ほぼ2時間の入浴の大部分は霊泉で過ごしました。
なおシャンプーやボディーソープの常備は無いのですが、朽ち果てているように見える浴槽脇の蛇口をひねったら温かいほうの源泉が出るので、シャワーこそないけど浴槽の湯で髪を洗うのがイヤな人でもギリギリOKでしょう。
浴室の写真は当然ながら宿泊翌朝のショットです。
食事の用意は廊下窓際に並んだ炊事施設を使います。
自由に使える炊飯器、電子レンジ、オーブントースター、コンロ多数、鍋釜薬缶多数、調理器具もそこそこで食器も多数で不自由ありません。
今回の夕食は焼肉、野菜炒め、サカナ照り焼きに焼き厚揚げのつもりでいたら、入浴中に女将さんからの茹でコゴミと山菜の炒り煮が部屋に差し入れられていて、厚揚げはお蔵入りとなりました。
この季節の山菜ってあのエグ味の不味美味さはノンベにはたまりません、福島の地酒が進んでたまりませんでした。
あくる朝は7時に風呂に行ったんですけど、連休中大忙しだったから普段深夜にやる風呂掃除が朝になったとかで、高温槽はまだ湯溜め中でした。
まぁ全然気にせず霊泉に一時間半ほど入って、しっかり目に朝食をとりました。
洗濯機は風呂場脇の洗面所にあり利用OKみたいです。
トイレはいちおう男女別というか入り口は別々で中でつながっている和式水洗です。
ボロいが掃除はそれなり行き届いていてさほどバッチくはない宿で、FOMAはバリ3です。
ちなみに建物の構造体は補修がされているようで、先代だかがこの宿はこの姿のまま残すように遺言したので、補修した後に昔の外壁とかを貼り戻しているんだそうです。
過去宿泊した人しか宿泊できないというかなりとっつきにくくて思いっきり客を選ぶ自炊専宿なのですが、温泉マニア心をくすぐる、ナニゲに楽しいお宿です。
なお実はチェックアウト日は引き続き赤湯の好山荘にハシゴ宿泊する予定だったのですが、当宿を10時にチェックアウトすると目的地は目と鼻の先ということで時間を持て余して困るのです。
そんな世間話をしたら、女将さんから予想外に姉妹館であるマウント磐梯の入浴券をいただきました。
マウント磐梯はすごく昔にいちど宿泊して、宿泊に関してはあまり気が進まないものの、改めて日帰り入浴するとかなり良かったです。
内湯は軽く味見しただけ印象なしですが、併設露天風呂の天授の湯はしっかり炭酸泉の匂いがして湯は新鮮、湯温39℃くらい外気温15℃くらいのいい塩梅で1時間半ほどマッタリ暇つぶしと口直しができたのです。
中の湯→マウント磐梯→好山荘という良いコース開発ができて、今後このパターンにヤミツキになりそうなのです。