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大深温泉
東北(秋田県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
仙北 大深温泉

≪2019年06月宿泊≫(1泊)

今年もはや6月中旬、温泉湯治の起源を探訪する八幡平への旅の季節となったわけです。
今年の営業開始は6月10日、あまり直後を狙って万一トラブルで立ち上がりが遅れたりして空振りを食らうのもイヤなので、何日か経過してから訪問です。
秋田 大深温泉 道路標識

宿泊料はオンドル大部屋雑魚寝自炊で@2000に入湯税が+¥150、レンタル品を借りたり電気製品をもちこんだらオプションチャージがかかります。

ここまで一気に走ってくるほどの根性がないので、つなぎ温泉と国見温泉に泊まってのアタックです。

秋田 大深温泉 八幡平石碑

日中の田沢湖あたりはすでに27~28℃ほどで汗ばむ陽気、でも標高が高いだけあって着宿した14時頃は20℃ほどの快適さなのです。
秋田 大深温泉 入り口分岐

チェックインしたら管理人のおじさんが両オンドルの滞在者マップを持ち出してきて、まさかここで業務改善と驚いたわけですが、おなじみの旧オンドル一番奥右側は空いているようなのでそちらに突入です。
秋田 大深温泉 駐車場
秋田 大深温泉 管理棟
秋田 大深温泉 オンドルアプローチ
秋田 大深温泉 オンドルアプローチ

オンドルは同じ規模の建屋が2棟あって、手前は数年前に新築した建屋で蒸気の通りが良くて暑苦しいので、自分は室温マイルド34℃な旧オンドル派なのです。
秋田 大深温泉 オンドル遠景
秋田 大深温泉 新旧オンドル
秋田 大深温泉 旧オンドル
秋田 大深温泉 旧オンドル気温

新オンドルには10人弱、旧オンドルにも3~4人の滞在があって、タケノコ取りシーズンでもあり大部分がタケノコ亡者らしくそこここに戦利品を乾燥中だったり灰汁抜き中だったりします。
秋田 大深温泉 新オンドル
秋田 大深温泉 タケノコ

どうも見覚えあるお客さんが数人いて、旧オンドル入り口には常連の爺さんが陣取っていて、お静かにお願いしたいところです。
秋田 大深温泉 寝床

今宵の我が家を設営したらともかく風呂、掃除換湯が行き届いているようで硫黄の湯の花がほのかに漂う透明湯の42℃くらいです。
秋田 大深温泉 湯屋

根っからの湯治場なので、シャワーはおろか蛇口も石鹸もシャンプーもないけどそれもまた味わい、湯温調整は、他の入浴客と譲り合いながら加水量を調整したり、給湯樋を浴槽外にずらして湯を絞ったりして行います。
秋田 大深温泉 脱衣所

先客はすぐにあがったので当然大量加水し38℃くらいで2時間ほど8か月ぶりの湯を愛でます。
秋田 大深温泉 内湯

いったん上がって、オンドル脇にある地獄蒸しに夕食材を仕込み、水をたっぷり飲んで寝転がったら30分ほど魂が抜けて、その後また一時間ほどヌル湯に入浴して晩御飯にしました。
秋田 大深温泉 地獄蒸し
秋田 大深温泉 地獄蒸し

以前は地獄蒸しで本格調理を目指したこともあるのですが、今回はあまり攻めず、地獄蒸し調理は卒業したことにして温めれば食べられる(最悪温めなくても食べられる)加熱済み食材主体にしました。
今回は地獄蒸しは快調だったけど、自然のものだし特にシーズン初めは蒸気の出が不安定になって温度が上がらないことがあるのです。
地獄蒸しが不安であれば風呂の脇に源泉槽があって、食材を密閉して湯に沈めれば温めることは出来ます。

おいしくな~れ!と念じながら地獄蒸しに送り込んだ食べ物たちは良く温まっていて、ヘルシー寄りな満足な夕食でした。
秋田 大深温泉 地獄蒸し
秋田 大深温泉 夕食

夕食はみんな勝手それぞれに取り掛かるのですが、新オンドルでは見知らぬ同士の宴会が始まってました。
お誘いお声がけいただいたのですが、今夜はあまり呑みたい気分でもなく静かにのんびりしたいので、謹んでご遠慮しました。

ナニゲにオンドルの蒸気の調子がいいのか、スポンジシートと銀シートを敷いていても寝転がるとかなり背中がポカポカで、冬に炬燵の中にもぐりこんだ時の温かさくらいです。
いっぽうで窓を少し開けていれば、時折涼しい風がふぅっと冷ましてくれて半そでTシャツで寝てちょうどいい感じです。

ところがどうも今夜は新オンドルのスチームの元気がありすぎるようで、21時頃に5~6人くらいの宿泊客がドヤドヤ避暑してきて屍累々状態になりました。
秋田 大深温泉 消灯後

新オンドル中央部あたりは素足で歩けないほど熱いんだそうで、室温は45℃とかくらいまで上がっているそうでした。
ここだけの話、暑いと暑苦しくて眠れないし、オンドルで寝場所を選ぶなら旧棟の端っこに限るのです。

明け方はさすが山の中でおそらく外気温が一桁まで下がった感じで、でもオンドルが快調すぎて結局半そでTシャツでいちども毛布をかぶることなく朝を迎えました。

ほかほか温かくて寝床が固いということでやはり自分にはつらくて、夜中何十回も寝返りを打って結局いつものことながらあまりよく眠れませんでした。

夜が早い代わりというかオンドルの朝は早くて、みなさん5時過ぎたら蘇生しはじめます。
6時過ぎからは思い思いに朝ご飯を食べたり、朝の世間話をしたり、もうそうなると惰眠をむさぼっているのも難しくて、やむを得ず睡眠不足のまま起床です。

今朝は日帰り客の多いであろう土曜日なんだけど浴槽掃除はなくて、42℃ほどの朝風呂で30分ほど体を温めます。

朝風呂に入っている間に旧オンドルの人口が10人近く増えていました。
秋田 大深温泉 オンドル内

土曜一泊のタケノコ亡者たちみたいで、結構にぎやかというか騒がしく耳障りで、でも2回目の朝風呂38℃×1.5時間のあいだに、全員山に出撃してもぬけの殻になっていました。
秋田 大深温泉 内湯
秋田 大深温泉 オンドル内

山菜シーズンは、静かに湯治を過ごしたいのであれば土曜夜宿泊は避けるほうが賢明です。

なおこちらは備え付け寝具なし、自炊機器・道具類なし、冷蔵庫も調理器具もなし、持ち込み家電の電源利用は有償で当然食事提供もロクな食材販売もなくて、多少は有料器具レンタルはありっていう、ストイックすぎる宿です。
水場棟の湧水は5℃くらいですごく美味くて、食材や飲み物を冷やすことは出来ます
秋田 大深温泉 水場
秋田 大深温泉 水場内

なお食器などを洗う水は少し加温されているようで、肌寒い時期でもかじかまずに洗い物ができます。
秋田 大深温泉 流し

水は豊かでトイレは洋式天然水洗で快適です。

いつもながら寝苦しくて辺鄙な湯治場ですが、妙に来たくなるのです。
秋田 大深温泉 バス停
さすがに自分は公共交通で来る気にはなりませんけど。

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