須川高原温泉旅館
東北(岩手県)格安温泉宿泊・自炊・湯治おぼえがき
一関 須川温泉
≪2022年10月宿泊≫(1泊)
湯治に呆けている余裕はないんですけど、もうほどなくあっちもこっちも冬季休業だと思うと、律儀に挨拶しに行かねばならない気になってしまう、今年の営業終了間近の自炊湯治一泊¥6000です。
こちら紅葉シーズンとか土日泊とかは料金上乗せされるのですが、今期営業終了間際のこのタイミングは通常価格で、でも少し前に宿泊料金改定があったようで一泊オール込み¥5800だったのが今や¥6000になってしまいました。
2食付きだとなかなかなお値段で、はてこのお値段に見合う宿泊価値をここに見出す温泉客はどのくらいいるのだろうかと、本気で心配になってしまいます。
全国旅行割も始まったし魅力的に泊れるプランがあるかと思って旅行割開始初日に聞いてみたら、フライング予約で割引枠はとっくに完売だそうで、宿も客もなかなかモラルハザードが深刻化しつつあるいっぽうで、自分でさえ便乗値上がりし続けている多くの温泉宿の姿勢に疑問を持ち始めているのに、温泉にさほどの価値を見出さない一般観光客の今後の動向はきわめて心配です。
さてそれはそれとして、かなりいい塩梅に色づいた紅葉を横目に見つつ宿入りしたのは13時、部屋のご準備がちょうどできた直後でご案内いただきます。
案内してくれたお兄さんは一か月ほど前に当宿に就職したばかりだそうで、なかなかサワヤカな奴だがいつまで持つかなとか思いながらご案内に従います。
ご案内いただいたのはいつもの須川荘617号室です。
部屋はいつもながら外鍵がかかる木の開き戸を入ると0.5畳の踏み込み、畳敷き6畳客室スペースの窓側には2畳ほどのキッチンスペースがある自炊部標準タイプの客室です。
室内設備はすでにスイッチオンしてあるヒーター、5チャンネル映る20インチ強の液晶テレビと金庫、座卓とお茶セットで、キッチンには120リットルくらいの二扉冷蔵庫、流し、無料コンロが一基、食器棚があり、食器少々、鍋大小、やかん、包丁・まな板が常備ですがフライパンはありません。
食器洗い洗剤とスポンジは持ち込むか1階売店で調達します。
窓からは大日岩と栗駒の紅葉が見渡せて、まぁちょっとだけ秋を味わう特典がある部屋です。
共用電子レンジが部屋目の前に配置されているからレンチン自炊も快適です。
寝具をセットしさて出撃したのは14時前むろん攻略するのは大日湯、けど平日だけど紅葉シーズンなので入浴客が途切れず湯は鈍り気味です。
湯はわずかに濁って41℃くらいか、一時は10人近い入浴があって、声高にしゃべり続けるウザい客もいて、やはり紅葉シーズンはあまり客筋がよろしくなさそうです。
そこそこガスが出てたのですがそのうちポツポツ降り出して、やがて雨脚が強まったのであきらめて内湯に向かったのが2時間ほどのちです。
チェックインのときの外気温は11℃だったから、露天で長風呂には悪くないコンディションだったのですが、山の天気は気まぐれです。
内湯は43℃くらいでやはりやや濁り気味鈍り気味で、併設露天は激降雨で入る気にならず、髪を洗って30分ほどで撤収しましたが、やはりこちらも入浴客ひきも切らずで浴室内撮影は自粛します。
霊泉はちらっと覗いて湯温47℃を確認してスルー、あんなのに入ったらお迎えが来そうな気がします。
夕食は17時頃から、レンチンで作ったエビ焼きそば、娑婆で買ったメンチカツ、しめ鯖、野菜コンソメ煮といった感じで水分補給もしっかりです。
屋外はガスが引いたりまた曇ったり、さすが山の天気という感じで、標高1000mだけあって10月中旬ながら寝る前はかなり窓が結露していました。
程よい湯疲れで布団に潜り込んだのは21時です。
翌朝は6時起床、7時過ぎまで内湯44℃、内湯併設露天40℃、大日湯42℃を連続攻略しますが、湯が入れ替わったかまずまず新鮮な湯になっていました。
この時期のお約束ですが、内湯は猛烈な湯気でなにがなんだか良くわかりません。
朝のうちは外気温がほぼ零度付近で湯気がすごく大日岩は煙っていて、でも宿の朝食が始まる7時になってもほぼ入浴者が途切れなくて、そこそこ宿泊客も多いのでしょう。
いったん部屋で軽い朝食ののち8時過ぎから9時半頃まで大日湯に入浴しましたが、やはり人が途切れず、天候は晴れたり曇ったりな感じです。
のんびり静かに入浴したければ紅葉シーズンは避ける方が無難かなぁと思いながら、今年の別れを告げて下山しました。